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2019.07.19

経験者106人からリサーチ! 小学校の卒対にありがちなトラブルを知って不安を解消!

子どもの卒園や卒業を祝うPTA活動「卒対」(卒業対策委員会)。卒対というと、PTA活動と同様、「メンバー同士でいざこざが起こることがある」など、トラブルが多いイメージがあります。しかし本当のところはどうなのでしょう。経験者106名から話を聞き、“卒対本”も手掛ける長島ともこさんが、トラブルが起きる理由と解決のヒントについて解説します。

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卒対で起こりやすい3つのトラブル

卒対のメンバーは、ほぼ全員が女性で、年齢、仕事の有無、きょうだいの有無、家庭環境など、それぞれのメンバーのバックグランドはさまざま。ちょっとした価値観の違いから意見が対立することもあります。

その場の空気をよんでみんなの意見をうまくまとめることのできるメンバーがいるとよいのですが、不在の場合は重苦しい雰囲気が続いてしまい、会議に参加することがストレスになってしまうことも。

筆者は、拙著「卒対を楽しくラクに乗り切る本」制作のため、卒対経験者106人に、対面取材やアンケート調査を行いました。その結果、卒対の活動を通して起こりやすいトラブルは、以下の3つであることがわかりました。

人間関係のトラブル

意見の対立をきっかけに、メンバーが分裂してしまった、リーダーに向いていない人が委員長になり、活動が前に進まない・・など、「人間関係」のトラブル。

対学校とのトラブル

学校との連絡がうまくいかない、園や学校から、卒対の活動について細かく口出しされる…など、「学校とのやりとり」についてのトラブル。

個人に関するトラブル

活動期間中に病気になってしまった、下の子がいてなかなか活動に参加できない・・など、「メンバー個人がかかえるトラブル(悩み)」。

【解決法➀】人間関係では「派閥に属さない」「悪口をいわない」

ここらからは、前述した、卒対の活動で起こりやすい3つのトラブルの解決法を、紹介します。

まずは、人間関係のトラブル。会議の席で我の強いママ同士で対立したり、「やる気のある人」と「やる気のない人」に分かれてしまい、軋轢が生じたり。リーダーがワンマンで、自分の意見だけを通そうとして他のメンバーのやる気がダウンしてしまったり…。

卒対の活動を通して、このような人間関係のトラブルが起こることがありますが、卒対は、「期間限定」の活動です。「子どもの卒園、卒業を祝うための集まり」なのですから、「メンバーの中の〇〇さんが苦手」「気が合わない」などと悩むのではなく、思考のベクトルを「どうしたら子どもたちが喜んでくれるか」に切り替えることが大切だと思います。

ときに仲間割れがエスカレートすると、ボスママから「あなたは私の仲間よね?」的なメッセージを送られることもありますが、最後まで中立の立場をつらぬきましょう

また、メンバー同士で他のメンバーの悪口を言うのはNG。それが原因で溝がますます深まってしまうこともあります。ストレスがたまったら、家族は職場の同僚などに話を聞いてもらいましょう。それだけでも、マイナスの感情は緩和されると思います。

【解決法②】学校とは「話し合いの場をもつ」

次は、学校とのやりとりについてのトラブル。卒対の活動は、園や学校との連携が必要不可欠。園や学校にも卒対担当の先生がつきますが副校長先生のことが多く、意思の疎通、連絡の取り合いがうまくいかないと、卒対の活動が滞ってしまうことも。

担当の先生が忙しく、不在のことが多かったり、神経質で細かい方だと意思の疎通がうまくいかない場合があります。窓口の先生には、何か相談がある場合に連絡してもよい時間帯や、忙しい曜日などを事前に聞いておきましょう

また、本来卒対委員で決めるべき内容や方針などを、事前に園や学校から告げられることもあります。新しい運営方法や企画を取り入れたい場合は、

⚫どんなことをしたいのか
⚫なぜしたいのか
以上を文書化し担当の先生と卒対幹部で話し合いの場を設けてもらうような働きかけを行うのも一案です。

保護者から、謝恩会やアルバムなど卒対の活動についての希望をアンケートなどで聞き、その結果もふまえて話を進めると、説得力が増すでしょう。

【解決法③】自身の悩みは「かかえない」「自己開示する」

最後に、メンバー個人がかかえる悩みについて。卒対活動中に何らかの理由で体調を崩し、活動を続けることが難しくなってしまった、妊娠がわかったなども、良く聞く事例です。ひとりで抱えず、まずは卒対委員長に連絡、相談しましょう。

病気で一定期間休養が必要な場合は、具体的な病名を告げる必要はありません。

⚫体調を崩していること
⚫どのくらいお休みする予定か
以上を、連絡網や全体ラインなどで、メンバー全員に、活動をお休みする旨の連絡を丁重に伝えましょう。妊娠の場合は、安定期に入った時点でメンバーに伝えるのがよいでしょう。

⚫異動などにより仕事が忙しくなり、卒対の活動が負担になってきた
⚫下の子の用事が重なることが多く、会議になかなか参加できない
⚫家族が卒対の活動に協力的でない

…などの声も良く聞きます。

いずれにしても、無理をしてがんばってしまったり、隠したりは、皆にかえって迷惑をかけてしまいます。

卒対の活動はボランティアで、「できる人ができる時にできることを行う」のが基本。活動に協力的でない人に不満をもったり、責めたりはNGです。

「私は〇〇ができます。どなたがいっしょにしませんか」

「今、仕事が忙しくてなかなか時間がとれないのですが、家でできる簡単な仕事があったらふってください」

など、

メンバー間で自己開示を心がけましょう。卒園・卒業を祝いつつ、わが子の成長も実感できる卒対。自分ができる範囲で、ポジティブに、楽しく向き合っていきましょう。

今回紹介できなかった経験者106人のリアルな声、スムーズに仕事を進めるアイデアが満載!

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長島 ともこ

フリーライター、エディター、認定子育てアドバイザー。妊娠&出産、育児、教育などの分野の企画、編集、執筆を行う。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに、書籍『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本』『卒対を楽しくラクに乗り切る本』(厚有出版)などを出版。「PTA」「広報」をテーマに講演活動も行う。2児の母。

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