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2019.07.06

卒対/仕事内容やスムーズに進めるコツとは トラブル、向いている人も専門家が解説します

「卒対(そつたい)の仕事ってどんな内容なの?」「大変?」「トラブルは?」そんな疑問に答えてくれるのが「卒対を楽しくラクに乗り切る方法」の著書である長島ともこさん。卒対の仕事内容やメンバーの決め方、仕事の流れ、そして、気になるママ同士、学校とのトラブルなど、知っておいて損はない使える基礎知識を解説します!

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長島さんの著書 卒対経験者106人のクチコミが満載の1冊です

卒対の主な役割は、謝恩会、アルバム、記念品の3つ

そもそも卒対とは、「卒園(卒業)対策委員(会)」の略。子どもが通う幼稚園や保育園、の卒園、小学校の卒業を祝うことを目的に、さまざまな活動を行う人をさします。

卒対は、活動内容により、係に分かれて活動しますが、なかでも代表的な係3つと、その内容を紹介します。

謝恩会係

卒園式、卒業式当日、もしくはその前に、子どもがお世話になった先生や保護者に感謝の
気持ちを伝える謝恩会。その企画、準備、当日の運営を担います。

<謝恩会に向いている人>

  • ママランチや飲み会などを企画するのが好きな人
  • テーブルコーディネイトが好き、興味がある
  • パソコンでパワーポイントなどの操作が得意 など

アルバム係

卒園、卒業アルバムに載せる写真の選定、ページ構成やレイアウト、印刷会社に発注など、アルバム制作に関する作業を行います。

<アルバム係に向いている人>

  • 写真を撮るのが得意、または好き
  • パソコンを使ったさまざまな作業が苦にならない
  • モノづくりに興味がある など

記念品係

子どもの卒園、卒業を祝う卒園、卒業記念品の予算決めや記念品の選定、発注などを行います。

<記念品係に向いている人>

  • どちらかにいうと。モノにこだわるほう
  • お花屋さんに行くのが好き
  • 子どもや家族へのプレゼントはじっくり考える など

これらの他に、保護者からお金を集めて必要経費をやりくりする「会計係」、保護者にお便りなどを通して連絡する「連絡係」などがあげられます。

卒対メンバーのリーダーが、「卒対委員長」。PTAでいうところの「PTA会長」と同様、それぞれの係の活動状況の把握、園や学校との調整など、とりまとめ的な役割を担います。
以下は、とある学校の卒対の組織図の一例です。

※各係の向いている人、卒対組織図の一例は、「卒対を楽しくラクに乗り切る本」厚有出版刊より引用しました

スムーズな係決めのコツは“できる人ができることを”

期間限定の卒対活動。それぞれのメンバーが、仕事や育児と両立しながら無理なく活動と向き合うには、前述した「係決め」が重要なポイントです。

たとえば謝恩会係なら、イベント系の仕事経験がある司会の経験がある、アルバム係なら、デザインや編集の知識がある写真が得意など、それぞれの係に、必ず“できる人”“得意な人”を配置するのがいいと思います。

もちろん、今は未経験でも、「前からアルバム作りに携わってみたかった」などの希望があれば、経験者に聞きながらチャレンジするのもOK。卒対での活動が、結果的にスキルアップにつながることもあります。

卒対委員長は、PTA役員経験がある上の兄・姉で卒対経験があるリーダーシップがとれる、などにあてはまる人が適任だと思いますが、“あえて”委員長職は設けず、メンバーみんなが同じ立場で活動する園や学校もあります。

卒対の人数や係分担は、学校により異なる

卒対の選出時期は、5年生の秋から冬くらいが一般的。保護者会や次年度PTA選出会などの席で、自薦もしくは他薦で決まります。

一般的なPTA組織と異なり、「この役職に〇名」という決まりはなく、該当学年の人数や過去の卒対委員の人数を鑑みながら決められます。

卒対の活動は、基本、ボランティアであることに加え、役割を担うことにより時間がさかれる、ときには委員同士のトラブルにまきこまれる…など、PTA活動と同様、ネガティブなイメージでとらえている人が多いようです。

ただ、PTAの選出と比べると、「仲の良い友達と一緒に手をあげて、子どもの卒園(卒業)を祝いたい」といった“ポジティブ派”も少なくありません。

決められたルールがあるわけではなく、自分たちの裁量でまかされる部分も多い卒対。子どもの卒園や卒業をより思い出深いものにしたい保護者にはおすすめの活動といえると思います。

学校による取組の違いを先輩にリサーチ

卒対の活動は、入学式が終わってから始まります。4月〜5月にメンバーが集まり、係決めを行い、係が決まったら、係ごとに活動開始。必要に応じて1〜2カ月に1度、メンバー全員が集まり進捗状況を確認しながら進めていきます。

1年を通じた繁忙期は、

  • 謝恩会係は、具体的な準備が始まる年明けから謝恩会当日まで
  • アルバム係は、入稿時期である10〜12月くらい
  • 記念品係は、品物の発注が始まる年明けから卒園式(卒業式)まで

とイメージしておくと良いでしょう。

しかし、卒対はあくまでも、学校と保護者が主体となって行うもの。伝統を重んじ、厳かな謝恩会を開く学校もあれば、卒対がない、もしくは、なるべく簡略にすませるという学校もあります。

卒対に興味を抱いたみなさん。まずは、我が子が通う学校の卒対の活動について、先輩ママや周りのママに聞いてみましょう。

経験者106人に聞いて分かった起こりがちなトラブルとは

最後に卒対をしていくうえで起こりがちなトラブルを紹介します。筆者が拙著「卒対を楽しくラクに乗り切る本」制作のため、卒対経験者106人に、対面取材やアンケート調査を行った結果、卒対活動を通して起こりやすいトラブルは、以下の3つであることが分かりました。

人間関係のトラブル

意見の対立をきっかけに、メンバーが分裂してしまった、リーダーに向いていない人が委員長になり、活動が前に進まない・・など、「人間関係」のトラブル。

学校とのトラブル

学校との連絡がうまくいかない、園や学校から、卒対の活動について細かく口出しされる…など、「学校とのやりとり」についてのトラブル。

個人に関するトラブル

活動期間中に病気になってしまった、下の子がいてなかなか活動に参加できない・・など、「メンバー個人がかかえるトラブル(悩み)」。

卒対の活動は、参加するメンバーの大半が母親であるという事以外、年齢や仕事、家族構成、介護の有無など生活環境は違うものです。そのため、価値観の違いから意見の対立などが起こることもあるようです。しかし、卒対の目的はただひとつ。「子どもの(卒園・)卒業を祝う」こと。わが子の(卒園・)卒業を何倍も思い出の残るものにできるよう、お互いが助け合い、ポジティブに活動していきたいですね。

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長島 ともこ

フリーライター、エディター、認定子育てアドバイザー。妊娠&出産、育児、教育などの分野の企画、編集、執筆を行う。PTA活動にも数多く携わり、その経験をもとに、書籍『PTA広報誌づくりがウソのように楽しくラクになる本』『卒対を楽しくラクに乗り切る本』(厚有出版)などを出版。「PTA」「広報」をテーマに講演活動も行う。2児の母。

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