教育は未知にあふれている

ソクラテスのたまご

2019.06.26

親の怒り方を見て子どもは育つ 怒りっぽい子に育てないためのルールとタブー

アンガーマネジメントのトレーニングを続けていらっしゃいますか?前回の記事【アンガーマネジメント9】では、そもそも怒る意味があることかどうか仕分けするコツを紹介しました。今日は、親子間の上手な怒り方のヒントについてお伝えしたいと思います。

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子どもを“叱る“と“怒る”って違うもの?

よく、叱り方と怒り方は違うと言われますが、それは大人側の意識の問題であって、今回の記事では区別はしません。なぜなら、子どもにとって“怒られる”“叱られる”“注意される”ことには、あまり違いがないからです。

 

怒りの感情自体、悪いものではありません。ですが、怒り方には善し悪しがあります。子どもは親や周りの大人を真似ながら育ちますが、怒り方も同様です。子どもに真似て欲しくない怒り方ではなく身近な大人がいいモデルになることが大切です。

 

そのためにも怒るときの3つのルールと5つのタブーを知り、怒る必要のあることを上手に伝える方法を身につけていけるといいですよね。

 

 

怒るときの3つのルール

まず、怒るときには3つのルールがあります。以下のルールを守りながら怒っていることを伝えていきましょう。

 

【ルール1】人を傷つけない

叩く、殴る、蹴るなどの暴力はもちろん、「産むんじゃなかった」「おまえなんていなくていい」など人格を否定する言葉はNG。

 

【ルール2】自分を傷つけない

“自分さえいなければ”“親として失格だ”などと思い詰めてしまったり、自分を責めたりしないこと。

 

【ルール3】ものを壊さない

ものを投げたり、破いたりしても何も問題は解決しません。一時的にはスッキリすると思いがちですが、実は段々とエスカレートしていき、事態が悪化することがあります。

 

 

 

怒るときの5つのタブー

次に怒るときに気をつける必要がある5つのタブーを知っておきましょう。

 

【タブー1】機嫌で怒る

機嫌や気分によって怒ったり怒らなかったりしてしまうと、怒られたほうは混乱します。何で怒られているのかわからない上に、嫌悪感や不信感を抱くことさえあります。怒る基準はあくまで“事柄”。何が良くて何がダメなのか一貫性をもってブレずに伝えることが大切です。

 

【タブー2】過去や関係ないことを持ち出す

前のことを持ち出して責めることで、何を叱られているのかがわからなくなります。ひとつに的を絞って“今”の問題について話し合いましょう。

 

【タブー3】原因を責める

許せないことが起きると「どうして!」と原因を責めてしまいがち。ところが責めると子どもは言い訳を探してしまいます。「どうして」「なんで」ではなく「どうしたら」と未来に向けて解決策を話し合えるようにしましょう。

 

【タブー4】一方的に決めつける

「いつも」「絶対」「毎回」など決めつける言葉はNGワードです。一方的に決めつけてしまうことで子どもが黙り込んだり、親子の関係性が悪化してしまうことにもなりかねません。また、行動の裏には理由があるものです。子どもの立場に立って考えてみる、「これからはこうして欲しい」という形で提案をしてみることにより、問題解決に一歩近づきます。

 

【タブー5】人格を否定する

「おかしいんじゃない」「ダメな子」などの人格を否定するような言葉は避けましょう。「ウソをつくのはいけないこと」などのように改善して欲しい行動を指摘する伝え方をしてみましょう。 

 

 

どうしてもイライラしているときには「いいかげんにしなさい」「なんでわからないの」と子どもを責めてしまいがちですよね。しかし、適切ではない表現で親子ケンカがヒートアップしてしまっては元も子もありません。

 

また、子ども自身も怒るときの3つのルールと5つのタブーを知っておくと、相手を傷つけたり負かすための怒り方ではなく、建設的な怒り方ができるようになります。子どもの怒り方は親や周りのコピーであることを忘れずに、気をつけていきたいものですね。

 

 

ほかにも気をつけたい怒り方とは?

怒るときの3つのルールと5つのタブーを守ったとしても、早口でまくし立てたり、冷たい物言いだったり、いくつかのことを一気に伝えても子どもには伝わらなかったりするものです。

 

そこで、最後にちょっとしたコツを少しお伝えしましょう。

 

気持ちが伝わる怒り方4つのコツ

➀怒るときは、冷静に穏やかにゆっくりと伝えること。

②的を絞って一つのことについて「いつまでにどの程度変わってくれたらいいか」明確にして伝えること。

③子どもの立場や気持ちをくみながら何ができるかを一緒に考えていくこと。

④そして今すぐ完璧な変化を目指さないこと。

 

より良い親子関係を築くためにも今日からできることを少しずつトレーニング。アンガーマネジメントにレッツトライ!

 

長縄史子

長縄 史子

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会(東京)アンガーマネジメントシニアファシリテーター。子育てや教育・福祉・司法関係において、心に触れる実践的なアンガーマネジメントを伝え、一人一人が大切にされる教育社会を目指して怒りの連鎖を断ち切るために活動を続けている。著書に「マンガでわかる怒らない子育て」(永岡書店)「イラスト版子どものアンガーマネジメント~怒りをコントロールする43のスキル」(合同出版)などがある。 https://www.angermanagement.co.jp/

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