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2019.02.28
2020.08.22

今の日本の教育はどのように行われている? 教育行政のキホンを解説

政治のニュースを見ていて教育関連の話題が取り上げられることも多い昨今。現在の教育は、政府が立てた教育方針に基づき行われています。そして、政府が教育政策を行うことを教育行政といいます。政府の方針がどう教育に反映されて、運営されているのか。今回は、現在の教育を行っている日本の教育行政について説明します。

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教育行政の基本的なしくみとは

まず、教育行政について知るために、教育行政が、教育に関する法律ではどのように定められているかを見てみましょう。教育に関する法律のうち特に重要なのが、日本の教育の基本方針が示された「教育基本法」という法律です。

「教育基本法」には、教育の大事なきまりの大枠(原則)が書かれています。その中には、教育の運営の仕方、つまり教育行政について触れられています。具体的には、2006年に改正された教育基本法の第16条に、国と地方公共団体が適切な役割分担をして、お互いに協力して、公正かつ適切に行われなければならないと示されています。

つまり、教育行政は、国と地方公共団体(以下、地方)では、それぞれ別の機関が担っているということです。

行政では、国政を担う機関が内閣で、地方自治を担う機関が各都道府県庁や市町村役所ですが、教育行政では、国の機関が文部科学省、地方の機関が教育委員会になり、それぞれ分担して実施しています。

国の教育行政はどこが担ってるの?―文部科学省について―

前述の通り、国の教育行政は、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化の4分野の振興を担う文部科学省が行っており、教育分野では、教育内容を決めたり、教育がスムーズに行えるためのさまざまなことを行っています

分かりやすく説明するために、子どもたちが日々の学習で使っている「教科書」に関する文部科学省の仕事を例に挙げます。教科書は、どの学年・教科で、何をどのように教えるかが学習指導要領に沿って作られますが、政府の教育方針を基にこの学習指導要領を定め、教育内容を決めるのが文部科学省の役割です。

また、実際に教科書を作成するのは民間の会社ですが、文部科学省は、作成した教科書が学習指導要領に沿っているかのチェック(教科書検定)もしています。

地方の教育行政はどこが担っているの?―教育委員会について―

国に対し、地方の教育行政を担っているのが教育委員会です。教育、学術・文化、スポーツに関する分野を担当しており、原則、都道府県および市町村毎に設置されています。

文部科学省によると、全国では47の都道府県教育委員会と、1819の市町村等教育委員会があります(2013年5月現在) 下記の表は、教育委員会の組織のイメージを示したものです。

<教育委員会の組織のイメージ>

ー文部科学省HPより引用ー

教育委員会における教育分野の仕事には、新たな学校をつくる、校舎を建て替えるといった学校の設置や管理のほか、先生方が配属する学校を決めるといった教職員の人事を行っています

また、公民館や図書館、市民体育館などのスポーツ施設等を設置したり運営をしています。 なお、都道府県と市町村では、教育委員会が行う仕事内容に大きな差はありません。ただし、管轄する学校がそれぞれ異なります。それは、次の表のとおりです。 

文部科学省と教育委員会はどんな関係?

ここまで教育行政とは何かについて説明しました。国の教育行政は文部科学省が、地方の教育行政は教育委員会がそれぞれ担当しており、役割分担をして教育行政を行っていることが分かったと思います。

文部科学省と教育委員会は役割分担をしていますが、いずれも子どもの教育にかかわる機関であることに変わりありません。それでは、文部科学省と教育委員会はどのような関係にあるのでしょうか。

両者は、全く別々に教育行政を行っているのではなく、文部科学省が中心となって、教育委員会とお互いに、連携・協力する関係にあります。

例えば、2018年9月6日、文部科学省は、教科書や道具類などの荷物を学校に置いておく、いわゆる「置き勉」を認めるよう、全国の教育委員会などに通知しました。これは、文部科学省が国としての教育方針を決め、地方ではその方針に基づいて教育政策を実施することを意味します。

このように、文部科学省と教育委員会は、互いに連携して教育行政を行っています。次回の記事では、文部科学省と教育委員会が、それぞれどのように役割分担と連携・協力をして教育行政を行っているか、事例を取り上げて解説します。

萩原真美

萩原真美

私立中高の専任教諭を経て、現在、聖徳大学大学院准教授。博士(社会科学)。教員経験と教育学の専門的な知見を基に、教育に関する「ギモン」や読者が「知りたい」と思う事柄に応える記事を執筆している。著書に、『旧制成城高等学校尋常科地理自学書集』(不二出版)、『ワークで学ぶ教育課程論』(ナカニシヤ出版)など。

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