教育は未知にあふれている

ソクラテスのたまご

2018.12.26

子どもの判断力を育むために必要な3つの力とは?

「論理的思考の落とし穴」という記事でも書いたように、論理的思考で条件を分析し、整理・比較をすることはできても最終的な決断の段階では選択者の主観に頼らざるをえません。そこで、今回は、人生においてよりよい選択をしていくために、倫理的思考の先で生かされる“判断力”を身につける方法を考えてみましょう。

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【その1】未来を明確に想像する「見通す力」

主観をもとに物事を判断する際、必要になってくるのが自分の中の判断軸です。世の中には、簡単に良し悪しや優劣をつけられないさまざまな物事があり、何で判断するのかというと“自分はどうありたいか”などのマイルールです。

しかし、マイルールを生かすためには、ほかにも求められる力があります。それは未来を想像する力です。

現在と過去しか判断材料にできない場合、今までに経験していないことに対して決断する材料がなく過去の前例に対してしか判断ができない状況に陥ってしまいます。

しかし、社会構造が大きく変化してく今の時代、求められるのは新たな事柄に対して積極的に思考して決断をする力です。「先を見通す力」こそ求められており、明確に未来をイメージすることで良し悪しを判断することができる力こそが重要になってきているのです。

 

 

【その2】過去から現在へ「自分の変化を分析する力」

また、未来の姿を想像して判断していくためには、過去と現在の自分を知り、なりたい未来の自分の姿を定めておく必要があります。

 

なぜなら、いくら未来を想像できたとしても基になるのはあくまでも自分自身の主観であり、未来の自分がどうありたいのかという軸を持っていなければ判断基準がないということになってしまいます。

 

未来の自分がどうありたいかということを考えるためには、過去の自分と過去の出来事について関連性や意味づけを行なわなければなりません。さらに、現在の自分と現状についても同様です。過去と現在の自分を振り返り、どのように自分が変化をしてきたのか、という観点で分析していきます。

 

過去から現在までの流れが見えてくると、その先にある未来がどうなっていくのか、という問いに辿り着きやすくなっていきます。

 

 

【その3】対人関係を築く「他者の主観を理解する力」

さらに、判断力について考えるとき、忘れてならないのは他者についてです。対人関係において相手を知ろうとする姿勢が大切なのは当然ですが、判断力を高めるために必要なポイントは他者の主観に隠れています。

 

自分自身が主観に基づいて判断を繰り返しているように、他者もそれぞれが主観による判断を行なっています。他者の判断に対して批判するということは、相手の主観を否定することになり感情論でのトラブルを招いてしまうことがあります。

 

不思議なもので、人間というのは他者の判断を評価する際に限って合理性や論理的な整合性を武器にして批判を行なってしまいがちです。しかし、相手も人間ですから合理性だけでは片付かない感情や好みがあります。他者の判断や選択に主観が入り込んでいるのは当たり前、という前提で関わらなければ、対人関係を上手に構築することができなくなっていきます。

 

他者の判断の背景にあるものを察する際には、まず相手が今現在どんな思いをしていて、この先どうありたいと感じているのかなど、相手の置かれている状況を十分に観察し理解する姿勢が非常に重要になっていきます。

 

諸葛 正弥

諸葛 正弥

大手進学塾で長年指導を行ない、2007年に「イラスト図解でわかるプロ教師力アップ術55」(明治図書)を出版。教育委員会・各種学校などで教員研修を行ないながら、私立中高一貫校の学校改革などを手掛けている。また、「ロボット教室」や「学習教室まなび-スタイル」の運営、「よい子を育む家」の監修なども行ない、教育について幅広く活動を行っている。

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