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2023.07.06

察せない夫と、察してほしい私

インスタグラムで育児にまつわる情報を発信している「ソクたまアンバサダー」。そんなアンバサダーのみなさんに、子育てや教育について、それぞれの視点で執筆してもらうコラムです。今回は、インスタグラムで日々のことを綴っている、はるさんの子育てコラムをお届けします。

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夫が恋人だったときは気にならなかったし、結婚した当初もなんとも思わなかった。だけど、子どもが産まれてから心底「どうして……」と何度も思ったことがある。

「こんなにも、察してくれないもの……?」
夫に何度思ってしまっただろう。


子どもがこんなにも泣いているのにスマホで漫画を読んでいたり、子どもに必死に食べさせている私の横でのんびり食事をしていたり。エピソードを挙げたらキリがない。

その度に、察することのできない夫をキッとにらみつけていたのは私だし、イライラを通り越して不思議に思えた私は「どうしてこんなにも察することができないのか」調べたこともある。

よく「男性は察すること苦手で、逆に女性は察することが得意」などと言うけれど、それは脳のつくり(男性脳、女性脳)も関係しているそうだ。


長らく狩りの生活をしてきた男性脳は、半径3メートル以内で起きていることに意識が向きにくいらしい。だから、子どもと私が日々格闘していようとも気にしないのか……なんて思ってしまった。

そう言えば、私が20㎝ほど髪の毛を切っても夫が気づかなかったこと、あったな……。(笑)


察するって愛情表現のひとつで、やさしさでもあると思う。

気づいて助けてもらえたらやっぱり嬉しいし、「気づいてくれたんだな」と思えることは、安心にも信頼の積み重ねにもなる。

一番近い存在だからこそ分かって欲しいことがある。ただ、それが過度になると「期待」になって、期待が裏切られるからイライラするし傷ついてしまう。

そうやって脳の違いを知り、頭では分かっていながら、私は「察してくれない夫」を悪者にしていた時期があった。

「こんなことも察せないのは夫が悪い」
「夫の努力が足りない」


どこかで夫に期待して、「察してほしい」が過度になっていた。いつの間にか、「夫が察してくれないから、私はイライラして幸せじゃない」なんて気持ちも出てきたり。

じゃあ、「夫が察してくれるようになったら、しあわせになれるの?」


こう考えると、変な話だよね。自分のしあわせが夫次第なんて。自分のしあわせを他人に委ねるのは違うはず。

そこで思い至ったのが、「夫へして欲しいことを伝える」だった。

夫が「察せない」コトばかり書いてきたけれど、その反面私は「伝える」ことから逃げていたから。

夫が察してくれないと思いながら、私は「〇〇してほしい」と言わないで、ただイライラしていたんだよね。


子どもが居てもずっと独身時代のペースで過ごす夫に「もう少し早く起きて手伝ってくれない?」と聞いたり。


子どもにご飯を食べさせる私の隣で、テレビを観ながらのんびりごはんを食べる夫に「ごはん食べ終わったらかわってくれる?」と頼んだり。

言葉にして夫に伝えることから、私は逃げていた。


「言わなくてもしてくれて当たり前なことを、どうして私が努力してわざわざ夫へ伝えなきゃいけないの?」と言う “ふて腐れた気持ち”があったのもある。

だけどそれ以上に、イライラしているのは楽だったのだ。察してくれない夫と向き合うことはある意味面倒くさいし、労力もいるからしたくなかった。

私は昔から、夫に限らず他人に「伝える(頼る)」のが苦手で、自分の気持ちを相手に伝えたり頼ったりが本当に下手くそな人間だった。

「自分でできることは自分でやる」が昔から染みついていたから、頑張れば自分にできることは自分でやるのが当たり前。

「荷物持とうか?」と言われても、自分で持てるものなら「大丈夫!」と返してしまうようなかわいげのないタイプ。(それが悪いとかではなく、頼り方が分からなかった)

だけど、子育てや夫婦関係は「自分で何とかしたらいい」では済まなかったんだよね。


気づいたら、「察せない夫が問題」じゃなくて「伝えられない私の課題」になっていた。

私の課題になったら、あとは少しずつ夫に伝える努力を積み重ねるだけだなぁ、と夫へ伝える日々が始まり、私の「察してほしい」がピークだった時期から数年経った今。

夫へ「察してほしい」と思うことはうんと少なくなった。

なにより、夫へ「○○してほしい」とか「○○してくれたら助かる」と伝えられるようになった。伝えたら案外すんなりとやってくれることが多くて、「あれ?」と拍子抜けしてしまうことも多々あったり。


こつこつとコミュニケーションを積み重ねてきたからか、今では伝えずとも夫が自らしてくれるようになったコトも多い。

もし夫と私の息が最初からぴったりで、私の「察してほしい」を叶えてくれるような夫だったら、今頃私はどうなっていただろう。

それはそれでしあわせかもしれないけれど、だとしたら私はいつまでも自分の気持ちを言えない(頼れない)人間なままだったかもしれない。

そう思うと、私の人生の課題を乗り越えるために、夫は自ら「察してくれない役」を買ってくれていたのかもしれないね。本当のことなんて知らないけれど。

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haru

書くことが趣味な2児のワーママ。 いつの間にかその辺で寝ている夫のことや、 不器用なりに子どもと向き合う日常を書き続けている。

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