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2023.06.20

愛知の公立学校で始まる「平日休める」制度に“賛成”過半数も、“反対”の声も。それぞれの理由を聞いた

愛知県が、公立小中高校と特別支援学校に通う児童・生徒に対し、年3日まで平日に学校を休める「ラーケーションの日」を2023年度2学期以降、順次導入すると発表しました。この制度について全国の子育て世代はどう思うのでしょうか? 「ソクラテスのたまご」が全国の小中学生の子どもを持つ子育て世代101人にアンケートを実施。賛成と反対、それぞれの声を紹介します。

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「ラーケーションの日」とは

「ラーケーション(校外学習活動の日)」とは、ラーニング(学習)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語。愛知県が全国で初めて2023年度の2学期以降、順次導入すると発表しました。県内の公立の小中高校と特別支援学校に通う児童や生徒が、保護者の休みに合わせて年間3日まで平日に休みを取得できるというものです。

親子で校外の自主学習活動をすることを目的としたこの制度では、どのような活動をするのかを事前に家族で相談し、保護者が学校に届け出をすることで子どもは休みを取得することができるといいます。学習の一環なので欠席扱いになることはありません。その日受けられなかった授業は自習で補う方針です。

保護者が土日祝日に仕事をしている家庭では、家族が一緒の時間を過ごしづらいという課題を受け、「ラーケーションの日」が創設されることになりました。

また「ラーケーションの日」は、保護者の休みを取りやすくしたり、休みを取ることでストレスを軽減し、仕事の生産性を向上させる「休み方改革」プロジェクトの一環でもあります。愛知県が進める、健康を維持しながら働きやすくするための取り組みのひとつでもあるのです。

親子が共に学ぶ時間を創出することを目的とした「ラーケーションの日」について、全国の子育て世代はどのように考えているのでしょうか?

「ラーケーションの日」アンケート調査

今回、「ソクラテスのたまご」は全国の小中学生の子どもを持つ子育て世代101人に「ラーケーションの日」についてどう思うか、独自のアンケートを実施しました。その結果、賛成は58%、反対は19%、どちらでもないは23%となりました。

「家族が一緒に休暇を楽しみ、学びを得る」という目的に対する賛成意見が多い中、「高学年以降の子には不要なのではないか」という意見もありました。賛成・反対それぞれの具体的な内容を紹介します。

「ラーケーションの日」に賛成、その理由

賛成意見の中で圧倒的に多かったのは、「家族が一緒に過す時間を作ることができるのはありがたい」という意見でした。

保護者の職業柄、土日祝日に子どもと一緒に過ごすことができない家庭や、子どもが部活動などで忙しい家庭もあるため、「ラーケーション」制度を前向きに捉える人が多いようです。また、平日の方がレジャーや宿泊施設が空いているので都合がいいという意見もありました。

週末や長期休暇時期のレジャー施設は混んでいるし、宿泊となれば高い。平日に子供と一緒に出掛けられるのはとても有難いです。スポーツ系の習い事をしていれば週末は試合などに取られてしますので、平日しか遊びに出かけられないことが多いです。

(40代後半・女性・福岡県)

子供の教育としての観点で見れば、学校での教育が勿論メインであるとは思うが、各家庭でできる範囲で、学校では教えてくれないことを体験させることで、子供の成長に寄与すると思うし、そのためには親の時間が必要であるが、その親の時間に合わせる意味で必要なことだと思うので。

(50代前半・男性・東京都)

学校の授業はのちのち取り戻せるが、親子の時間は限りがある。大人である会社員ですら有給取得義務が生じているのに、子供たちは決まった時間拘束される現行の制度はおかしいと思う。授業以外でも有意義な時間を作れるため賛成。

(30代前半・男性・神奈川県)

大人は、有給休暇など利用し休むことが出来ますが、小中高生は、平日に学校を休めば、授業に遅れたり、宿題が増えます。でもレジャー施設や宿泊施設は平日の方が料金が安かったりします。勉強も大事ですが、遊びから学ぶことや、子供時代の少ない期間を親と過ごすことも大事だと思うので、この制度には賛成です。全国で実地して欲しいです。

(30代前半・女性・神奈川県)

「ラーケーションの日」に反対、その理由

反対意見で多かったのが、「高学年以降の子には必要ない」という声です。

思春期を迎えると、親と一緒に過ごすよりも友達や一人の時間を優先する子が多いもの。家族で休日を過ごすという本来の目的が果たされないので、不要と考える人が多いようです。また、学習の遅れを心配する声も多数ありました。

親御さんと子供が一緒に過ごす事はコミュニケーションが取れて良い事だと思います、しかし現実的には小学生までは親と一緒に過ごす時間は多いですが中学生や高校生の子供は男女共に思春期という事もあり休日には親と過ごそうとは思わず友達と過ごすか1人でゲームをして過ごします、以上の事から現実的ではありませんし子供の気持ちを理解していない活動なので反対です。

(40代前半・男性・神奈川県)

共働きで平日仕事のご家庭はどうなるのか、疑問に思います。高学年になるほど、子は親と過ごさなくなるので、そういった意味でも不必要な制度と思います。子は思っているほど親と一緒にいたいと思っていません。学校でお友だちと過ごしたいと思っていると思います。

(40代後半・女性・神奈川県)

平日にそれぞれの子が休みを取ると授業や行事などに影響が出てしまうのではないかと疑問に感じます。また、あえて親も平日に休みを取らないといけないというプレッシャーも感じるように思います。他の子はこの制度を使っているのに、自分の家庭も使わないといけないと感じるからです。

(30代後半・女性・神奈川県)

制度として創設しようとする姿勢は評価するが、年間3日ではあってないようなものであるためあまり意味がないように思います。そのような家庭であれば平日に旅行など時間の確保をしたいなら個々で勝手にしていいと思います。問題なのは休んだ際の学習進捗のフォローです。生徒間でノートを借りるような丸投げではなく何かしらの手段で学習の穴を埋められる手段を作るべきだと思います。

(30代後半・女性・神奈川県)

また、「どちらでもない」と答えた人の回答で多かったのが、「あえて制度化し3日と決めず、休みたいときに休めるようにしたらいいのではないか」また、「思うように休みが取れない職場もあるし、収入面も心配」という声もありました。

賛否両論が上がっているこの制度。皆さんはお住まいの自治体に導入を希望しますか?

<参考資料>
読売新聞オンライン 「年3日」平日に学校休んでOK、愛知県が新年度から制度…家族での「ラーケーション」推進
リセマム 愛知県、公立学校を休める「ラーケーションの日」創設

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「ソクラテスのたまご」編集部

大人のための子育て・教育情報サイト「ソクラテスのたまご」で、子育て・教育の専門家150名以上の取材協力や監修のもと子育てに関する確かな情報を発信中。子育て・教育の悩みに特化した日本最大のオンライン相談サービス「ソクたま相談室」を運営。編集部員は、全員が子育て中の母親、父親です。|公式インスタグラム公式LINE

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