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2023.04.24

公立学校で「宗教」の科目は必要か?「賛成」「反対」それぞれの理由

痛ましい事件をきっかけに、宗教問題が取り沙汰されるようになりました。宗教への考え方は人それぞれ。神様(仏様)を心の寄りどころにしている方もいれば、全く興味のない方もいるでしょう。
では、子どもたちが授業科目として「宗教」を学ぶのはどう思いますか? 世間の反応はさまざまなようです。

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67%が「宗教」の科目に賛成

ICTスタートアップ企業・Polimill(ポリミル)は、「公立高校において『宗教』の科目は必要か?」についてのアンケート調査を実施しました。(※実施期間:2023年1月20日〜3月31日)

その結果がこちら。

出典:PR TIMES

有効票数は61票ですが、6割以上の方が「賛成」と回答しています。

では、それぞれの回答に寄せられた声を紹介します。

公教育に宗教の科目を入れることを賛成

特定の宗教を広める手段にならないように配慮する必要があると思いますが、そもそも「宗教とは一体どんなものなのか」「宗教や信仰とどう向き合っていくか」ということを考えたり議論する機会ってないように思います。公教育で宗教という概念や、それが自分たちの生活にどう好影響や悪影響を及ぼすのか学ぶ場があることはいいことのように思います。

確かに日本では、宗教の概念を学習する機会はほとんどありません。賛成と答えた人からは、宗教を学ばずに多様性や国際感覚、また自分が住む地域や国を知ることは不可能だろうという声があがっています。

公教育に宗教の科目を入れることを反対

特定の宗教について肩入れして教えるのには絶対に反対。信仰は個人で決めるもので刷り込まれるものではないし、単に歴史について知りたいのであれば歴史/社会科などで教えればよいだけの話。一方で宗教との関わり方や、カルト宗教への対策などは道徳などで対応すればよい。わざわざ科目を新設してまでする必要はない。

反対派からは、宗教がこれまで社会や国家に多大な影響を与えてきた過去を踏まえると、宗教を科目にすることは問題なのではないかという意見があがっていました。それぞれの宗教に異なる正義があるからこそ、デリケートなテーマでもありますね。

どちらでもない

今の日本の諸問題を網羅的に教育する科目は欲しいと思いました。国家有機体説(※)の立場なので、宗教もまた日本人の歴史や風習に大きく影響し、今の日本を形作る重要な要素だと考えます。(中略)公教育とはまさしく今までの日本人を含めた人類の叡智を学んでいるはずなので、先人たちが残してくれた公教育としての知識と、少年少女の取り巻く環境(諸問題)をつなぐ科目があれば、知識の使い方を学び、実践が図れるように感じます。

皆が楽しんでいるクリスマスも、実は「キリスト教」の宗教行事。お葬式やお墓参りも宗教に関係するものですね。時代と共に価値観は変わっていきますが、根の部分ではつながっています。そういった包括的な知識を現代の暮らしと結びつけて学んで欲しいという人もいるようです。

公立学校で「宗教」の科目を導入することについて、「賛成」の声が6割以上に及びました。宗教問題が大きく話題になった昨今、正しい付き合い方を学ぶのは悪くないことかもしれません。

ただ信仰は個人の自由で、戦争にも発展するほどデリケートなテーマでもあるため、教え方には相応の配慮が必要でしょう。特定の宗教だけを学ばない、というのもポイントといえそうです。

皆さんは、お子さんに「宗教」を学んでほしいと思いますか?

※国家有機体説:君主を国家に対して外在的かつ超越的なものではなく、国家の一機関として国家内部に取り込み、国民と共に一体の有機体を形成しつつ、「神の意 「志」という単一の精神に拘束されるものとして位置づける国家論のこと(国立情報学研究所

<参考資料>
PR TIMES(ポリミル)

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