『SPY×FAMILY』ブームで大人気! スパイ学園、紳士怪盗、特殊能力etc…「スパイもの」児童書5選
第2シーズンが放送され、まだまだ人気が衰える様子のないアニメ『SPY×FAMILY』。現在、児童書業界ではこのアニメに影響され「スパイもの」作品が大人気なのだとか! そこで今回は、児童書編集者にイチオシの人気「スパイもの」作品を紹介してもらいました。
目次
子どもたちにとって、夢やロマンあふれる「スパイもの」
『SPY×FAMILY』は少年漫画原作のアニメですが、スパイというシリアスなテーマとは裏腹に、キャラクターのかわいらしさとドタバタコメディで、男女問わず小学生にも大人気。TikTokなどでも、キャラクターの真似をする動画がたくさん出てきますよね。
今回は、現役の児童書編集者に「スパイ」「秘密のミッション」などがキーワードのおすすめ児童書を厳選してもらいました! 読書慣れしていない子どもでも読みやすい内容から、誰もが知る名作の児童ノベル版までご紹介。
児童文庫を中心に小学生の子どもが読みやすい内容をセレクトしているので、「普段まったく読書をしなくて困っている」「学校での読書タイムに読むものを探している」というご家庭の方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
『スパイガールGOKKO 極秘任務はおじょうさま』(ポプラ社)
ストーリー
キト、あかり、モヨヨの3人は、普段は普通の小学6年生の女の子。しかし、そのウラでは、ひっそりとスパイ的活動にいそしんでいた!3人は自分たちに「GOKKO」というチーム名をつけてさまざまな任務についていた。
ある日、3人に「不登校のおじょうさまの身代わりとなって、私立の名門女子校に潜入する」というミッションが飛び込んできた。そこで思わぬ事件に巻き込まれる!
作品のポイント
見た目も中身もでこぼこな女子3人組が繰り広げる、コミカルなお話。小学校高学年のお姉さんになっても、冒険やミッションという言葉にはワクワクするもの。登場人物と同じくらいの年齢のお子さんにもおすすめです。
『トップ・シークレット』シリーズ(角川つばさ文庫)
ストーリー
舞台はアメリカのとある場所にある「スパイ学園」。スパイになるための学校に通う、主人公・ナオとレオが繰り広げる、ドキドキの王道スパイストーリー。
第1巻では、学園中の学園中のみんながなぞの薬で眠らされて、ナオとレオしか動けないという事態に。学園を救うため、2人は「バレたら終わり」のキケンなミッションに挑む!
作品のポイント
テンポよく、疾走感のある本作は、漫画のように読みやすく、読書慣れしていない子どもにもおすすめの1冊。シリーズが進むたびに新たな「スパイの卵」が登場し、ミッションの内容もパワーアップしていきます。2022年12月現在、第3巻まで発売中。
『世界の名探偵3 ルパン』(ポプラキミノベル)
ストーリー
舞台はフランス。主人公のアルセーヌ・ルパンは、傲慢なお金持ちからはお宝を盗み、貧しい人には力を貸す「紳士怪盗」の一面もあれば、奇妙な事件をずばっと解決する名探偵の一面も。
探偵、怪盗、冒険家など、さまざまな顔をもつルパンの魅力がたっぷり詰まった4編を収録。ルパンシリーズの入門としてもおすすめ。
作品のポイント
一度は読んだことがある保護者も多いであろう「怪盗ルパン」シリーズが、親しみやすいイラストとともに児童書として登場しました。かっこよくてミステリアスなルパンのキャラクターは、世代を超えて子どもたちにも人気のはず。家族で読んでみてもいいかもしれません。
『怪盗レッド』シリーズ(角川つばさ文庫)
ストーリー
「怪盗レッド」は、どんなに警備が厳しい場所でも忍びこみ、絶対に捕まらない大胆不敵なことで有名な怪盗。普通の中学1年生でいとこ同士のアスカとケイは、ある日突然「2代目怪盗レッドになれ」と言われる。なんと、怪盗レッドの正体は2人のお父さんだった!
運動神経ばつぐんのアスカ&超天才少年ケイの「新怪盗レッド」コンビが、正義の怪盗として暗躍する!
作品のポイント
こちらも王道の怪盗モノ。主人公の2人は義賊の家系で、「13歳になったら怪盗として活動するしきたり」という設定も、子どもたちがワクワクする要素ですよね。シリーズが進むにつれて、名探偵の少年や敵の怪盗が出てきて、さらにハラハラする展開になっていきます。
12月14日に最新の22巻が発売されたほか、ファンブックまで出ている大人気シリーズです。
『サイキッカーですけど、なにか?』(ポプラキミノベル)
ストーリー
主人公・玉野メイ子はネクラな小学6年生。学校では友だちも存在感もなく、あるのは「霊視能力」のみ。そんなある日、占い師の母親にセレブが集まる東都学園に転校するように命じられた。
どうやらこの学園には、「ウラの顔」の組織があるらしく、メイ子は転校早々に、学園内の事件に巻き込まれていく。ちょっぴりホラーでときどきラブコメな、オカルトミステリーシリーズ!
作品のポイント
子どもたちがウキウキする設定といえば、「特殊能力」! 『SPY×FAMILY』の主人公にも透視能力があるように、この作品にも、なんらかの特殊能力をもった生徒が数多く出てきます。
能力を使って、時にはスパイのような調査活動を行いながら、難解な事件を解決していく主人公。イラストが多めで、漫画のようにスラスラ読めるところも子どもにとっては嬉しいポイントです。2022年12月現在、第4巻まで発売中。
読書習慣を身につけさせたいなら、まずは興味のある作品探しを
「読みなさい!と言われれば言われるほど、本を読むのがイヤになってしまう……」子ども時代、読書についてそんな印象をもっていた大人も多いのではないでしょうか。今の時代、YouTubeや各種SNSなど多様なコンテンツがあるため、子どもの読書に対する苦手意識が昔以上に強くなっていたとしてもおかしくないでしょう。
事実、子どもの読書量は学校段階が上がるごとに減る傾向にあり、全国大学生協連(大学生協)の2021年の調査では、大学生の約半数が1日の読書時間が「0分」なのだそう。
ネットで効率的に情報を得ることももちろん有益ですが、わざわざ本屋さんに行って自分の興味がある作品を探すということも含めて読書の楽しみ。その時間を保護者から提案すれば、探究心旺盛な子どもたちの「もっと本を読みたい」という気持ちが一気に湧き上がるかもしれません。
おこもりタイムが多くなるこの季節、親子で作品探しをしてみてはいかがでしょう?
<参考資料>
・第57回学生生活実態調査 概要報告
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1991年生まれ、ライター兼編集。小学生向けファッション誌のほか、小学校教員向け専門誌の編集を経て、2022年にフリーに。小学校教育や性教育、10代のトレンドなどについて執筆している。夫と猫の3人暮らし。