子どもと見たい「環境問題への意識を高めるアニメ」10選【私たちにできるSDGs】
SDGsとは、世界中の貧困や差別、教育、福祉、環境問題について2030年までに解決するための、世界共通の「17の目標」のことです。最近メディアでもよく取り上げられているため、関心を持っている方もいるかもしれませんね。また、より良い未来のために、子どもたちと一緒に家庭でできることから始めようと思われている方もいるでしょう。
この記事では、小学生ができるSDGsや環境問題についての取り組みにはどのようなものがあるのかを紹介します。また、「環境問題への意識を高める小学生向けアニメTOP10」も紹介しますので、春休みにお子さんと一緒に見てみてはいかがでしょうか。
最近よく聞く「SDGs」とは
最近、メディアでよく耳にする「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」。あなたは子どもから「SDGsって何?」と聞かれたら、自信をもって答えられますか?
SDGsは、Sustainable Development Goalsの頭文字をとった略語で、直訳すると「持続可能な開発目標」。
SDGsとは、世界中の貧困、差別、人権問題、環境問題をみんなで解決していくための世界共通の目標です。なお「持続可能」というのは、人間活動が地球環境に悪影響をもたらさないように続けることができるという意味です。
SDGsには次の17個の目標があり、“2030年まで”という達成期限があります。
- 1.貧困をなくそう
- 2.飢餓をゼロに
- 3.すべての人に健康と福祉を
- 4.質の高い教育をみんなに
- 5.ジェンダー平等を実現しよう
- 6.安全な水とトイレを世界中に
- 7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 8.働きがいも経済成長も
- 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
- 10.人や国の不平等をなくそう
- 11.住み続けられる街づくりを
- 12.つくる責任、つかう責任
- 13.気候変動に具体的な対策を
- 14.海の豊かさを守ろう
- 15.陸の豊かさも守ろう
- 16.平和と公正をすべての人に
- 17.パートナーシップで目標を達成しよう
小学生が関心を持っているSDGs
スカパーJSATは、小学生の子どもを持つ保護者1,000人を対象に、「小学生のSDGs教育」についてインターネット調査を行いました。
その結果、子どもが関心を持っているSDGsは、1位「海の豊かさを守ろう」(23.8%)、2位「貧困をなくそう」(20.6%)、3位「陸の豊かさも守ろう」(19.6%)であることがわかりました。
環境問題や貧困問題は学校の授業で学ぶ機会も多いからか、関心を持っている小学生が多いようです。
次いで高い回答が得られたのは、「飢餓をゼロに(17.6%)「安全な水とトイレを世界中に(15.7%)」「すべての人に健康と福祉を(15.6%)」「質の高い教育をみんなに(15.6%)」でした。
今どきの小学生は、SDGsの中でも特に環境問題に対して関心が高いようですね。
家庭でできるSDGsや環境問題への取り組み
また、「家庭で子どもと一緒に取り組んでいるSDGsアクション」を聞いたところ、「ごみを正しく分別する(43.0%)」がもっとも多く、次いで「電気を節約する(39.2%)」「水を節約する(38.9%)」「マイバックやマイボトルを持ち歩く(37.6%)」が続きました。
家庭の中で、子どもは家事のお手伝いとしてできることから始めているということでしょう。
「子どもが環境問題に関心を持つために必要だと思うこと」の質問に対する答えでもっとも多かった回答も、「ゴミの分別に協力させる(39.6%)」でした。
その他、「節電・節水に協力させる(38.0%)」、「自分の持ち物を大切に使わせる(37.8%)」という回答が続く中で「地球を知ることができる本を読ませる(30.9%)」「地球を知ることができる映像を見せる(29.3%)」という回答も上位に上がりました。
環境問題への意識を高める小学生向けアニメTOP10
環境問題について授業や本、ニュースから学ぶことも大切ですが、子どもたちが好きなアニメからも、環境問題を考えるきっかけが得られるかもしれません。
今回のアンケート調査では、「環境問題への意識を高めるために子どもに見せたいアニメ」も明らかになりました。簡単なあらすじとともにランクインした10作品を紹介していきます。
第10位:ウォーリー
舞台は29世紀、ゴミだらけになり人間に見捨てられた地球。たった一人でゴミを処理を続けているロボットのウォーリーは、ひょんなことからゴミの中に小さな植物を見つけます。
ある日突然現れた真っ白いロボット「イブ」に一目惚れしたウォーリーは、植物を機体に取り込んだために宇宙船へ回収されてしまったイブを助けるため、宇宙へ追いかけていくのでした。
ウォーリーは、2009年にアカデミー賞を受賞したディズニー映画です。舞台は、人間が誰もいなくなったゴミだらけの地球と、地球を離れた人間がロボットにまかせて怠惰な生活を送る宇宙船。
ウォーリーとイブの恋がどうなるのかドキドキしつつ、地球の豊かな緑を守りたいという気持ちにさせてくれる映画です。
第9位:クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国
クレヨンしんちゃんが住むカスカベの新しい町長に就任した四膳守。町内でエコ活動を進める四膳の正体は、町民に人間を動物に変える薬を配って、動物化をすすめる過激派エコ組織のリーダーでした。
動物に変えられたみさえとひろしを救うため、しんちゃんが大活躍します。
大人気のクレヨンしんちゃんの劇場版です。バカバカしい設定に思わず笑ってしまいつつ、親子でエコ活動について考えさせられるアニメになっています。
第8位:天気の子
離島から家出して東京にやってきた少年・帆高は、異常気象で雨が振り続ける東京を一時晴れさせる力を持つ少女・陽菜と出会います。
「晴れ女」としての力を使えば使うほど身体が消えていき、空へ「人柱」として連れて行かれる陽菜を助けるために、帆高が下した決断とは?
「天気の子」は、歴史的ヒットを生み出した「君の名は。」の新海誠監督の作品です。
とにかく映像が美しく、空や雨など自然の描写が素晴らしいと話題になっています。切ないストーリーもさることながら、自然の美しさを改めて感じられる映画です。
第7位:もののけ姫
山で猪のタタリ神に呪いをかけられた少年アシタカは、呪いを解く手がかりを探す旅の中で山犬に育てられた少女サンと出会います。
森を荒らす人間を憎むサンとの出会いの中で、アシタカは人間と森に住む生き物が争わない方法を探していくことになるのでした。
もののけ姫は、宮崎駿監督が「自然と人間」をテーマに制作したジブリ映画です。小学生の子どもを持つ親世代では、この作品が人間と環境の関わりを考えるきっかけになったという人も多いのではないでしょうか。
第6位:ドラえもん のび太と緑の巨人伝
ゴミだらけの裏山から植物を持ち帰ったのび太は、庭に植え替えるのをママに止められたことから、ドラえもんのひみつ道具でその植物が自分で動けるようにしてもらいました。
動いた植物に「キー坊」と名付け、一緒に楽しい日々を過ごしていたのび太たちは、あるとき偶然に「緑の星」へワープしてしまいました。
そこには、地球の緑が減少していることを憂い、「緑の巨人」を蘇らせて地球人を滅ぼそうとする植物型宇宙人たちが…。
ゴミの不法投棄の問題や森林保護など、SDGsでいえば「陸の豊かさも守ろう」という目標について考えさせられます。
第5位:崖の上のポニョ
海の女神グランマーレを母、人間の魔法使いフジモトを父とする、さかなの子「ポニョ」。ある日海から出て人間の住む街の海沿いにやってきたものの、海に捨てられたビンに身体がはまって動けなくなります。
そのときに助けてくれた宗介と楽しい時間を過ごすポニョでしたが、フジモトに連れ戻されてしまいます。
宗介のそばにいるために人間になりたいと願うポニョ。二人は一体どうなるのでしょうか。
人魚姫のストーリーを基につくられた「崖の上のポニョ」。海沿いの街を舞台に5歳の宗介とポニョの小さな恋物語がメインストーリーとなっています。
この中では、ポニョや海に捨てられたゴミに囚われてしまうシーンや街が嵐で浸水してしまうなど、海の環境問題や海抜上昇の問題にも触れられています。
第4位:ドラえもん のび太と雲の王国
雲の上に天国があると信じるのび太は学校でみんなにバカにされ、ドラえもんのひみつ道具で雲の上に王国をつくることを思いつきます。
ドラえもん、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫たちと雲の王国を建設していくのび太は、実は雲の上にあった本当の別世界、天上人が住む王国へ迷い込んでしまいます。
優しく親切な天上人でしたが、天上世界は実は人間によって大きな危機にさらされており、人間を滅ぼすために恐ろしい「ノア計画」を実行しようとしていたのでした。
大気汚染や野生動物の密猟などの問題を取り上げた作品です。人間の勝手な行動によって、他の生物の命まで脅かされることになってしまうということに気付かされます。
第3位:ドラえもんのび太とアニマル惑星
ある夜、のび太はドラえもんのひみつ道具で人間のような体をもった動物たちが人間の言葉を話す「アニマル星」に迷い込みます。
アニマル星には、地球人型宇宙人「ニムゲ」が侵略して来ていると知ったのび太は、ドラえもんをはじめとする仲間たちとニムゲを撃退するために闘いを決意するのでした。
アニマル星は徹底した環境対策がされていたり、のび太のママがのび太に環境問題についてお説教したりと作品全体に環境問題へのメッセージが込められています。
アニマル星の環境を破壊し、侵略する「ニムゲ」は環境破壊し野生動物を脅かす人間を比喩しています。
第2位:天空の城ラピュタ
見習い機械工として働くパズーは、ある日空からゆっくりと落ちてきた少女シータを受け止めます。天空の城と呼ばれる伝説のラピュタを探すムスカ大佐らは、「飛行石」を持つシータを追ってきます。
本当に、古に滅んだとされるラピュタは存在しているのでしょうか。そしてシータとパズーの運命はどうなるのでしょうか。
1986年に公開され、今も不動の人気を誇るジブリの「天空の城ラピュタ」。テレビでも何度も放映され、その名を知らない人はいないのではないでしょうか。
高度な文明を持ちながら謎の疫病に襲われ、土から離れたために衰退したラピュタ。現代にも通じる設定が、文明や環境に対して考えるきっかけを与えてくれます。
第1位:風の谷のナウシカ
巨人兵による炎の7日間によって壊滅寸前に追い込まれた巨大文明。
風によって腐海の毒から守られている「風の谷」の王女ナウシカは、あるとき巨人兵の核を積んだ飛行船の墜落に立ち会ったことから、巨人兵復活の陰謀に巻き込まれていきます。
環境問題を考えるアニメといえばジブリ映画「風の谷のナウシカ」。巨人兵が核兵器を思わせたり、腐海や王蟲の描写、ラストのナウシカと黄金の海のシーンなど、環境問題に対する強烈なインパクトを与えてくれるアニメだといえます。
SDGsや環境問題は、私たちがもっと関心を持って行動を起こしていかなければいけない目標です。ゴミの分別や水・電気の節約、マイバックの使用など家庭内で子どもと一緒に意識して取り組んでいくことが大切でしょう。
またSDGsや環境問題について、家庭内で話し合うことも重要なことです。
紹介したアニメは、どれも笑ったり感動したりしながら環境やSDGsについて考えるきっかけをくれるに違いありません。お子さんと一緒に楽しみながら、環境問題について考えてみてくださいね。
<参考資料>
・スカパーJSAT株式会社「小学生のSDGs教育に関する調査2022」(PR TIMES)
・NHK「持続可能な開発目標SDGsとは?」
・Create転職「SDGsとは?意味を簡単に・わかりやすく解説(持続可能な17の目標)」
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