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2019.07.04

「2020年教育改革」を迎える子どもたちに必要な”思考力”とは?

子どもたちを取り巻く「2020年教育改革」について、皆さんはどのくらいご存知でしょうか? 「学習指導要領の改定・大学入試の変更があるようだけれど、まだうちの子は大丈夫」と思われている方もいるかもしれません。今回はこの改革内容の中で掲げられる「思考力」に着目。子どもたちがどのように身につけ、それを発揮できるかを紹介します。

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教育改革で目指すのは新時代に対応できる人材の育成

2020年の教育改革によって、学校での子どもたちの評価方法が変わります。これまでは、「何を知っているか」「何を理解しているか」といった知識・技能を中心に評価がつけられていました。しかし、今後はその知識等を使って「何ができるか」まで細かく評価する基準が設けられるのです。

具体的には、現行の指導要領にある各教科等の目標・内容の記述を「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等の資質・能力」の3つの柱で再整理し、評価がつけられることとなります。

「知識及び技能」は従来求められていものから大きな変更はありませんが、「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等の資質・能力」は具体的にイメージがしにくいかもしれません。今回は、この「思考力、判断力、表現力等 」の中の「思考力」について詳しく解説しましょう。

「思考力、判断力、表現力等」の「思考力」とは?

実際の学習指導要領を参考に「思考力」について考えてみましょう。

文部科学省の「学習指導要領(平成29年3月31日公示)における『目標』及び『内容』の構成」では、以下の例が掲載されていました。

中学校理科

生物の体のつくりと働き、生命の連続性などについて理解させるとともに、観察、実験など科学的に探究する活動を通して、生物の多様性に気付くとともに規則性を見いだしたり表現したりする力を養い、科学的に探究する態度や生命を尊重し、自然環境の保全に寄与する態度を養う。

このうち、思考力、判断力、表現力等の項目は「観察、実験など科学的に探究する活動を通して、生物の多様性に気付くとともに規則性を見いだしたり表現したりする力を養う」の部分です。ここでの思考力のキーワードは「気付く」「規則性を見出す」ですね。

中学理科の一部を参考にしてみましたが、「思考力」には他にも「仮説」「推論」「新たな問いの発見」など、求められる内容も幅広くなっています。

子どもに「思考力」を身につけさせるには?

ところで、「思考」という言葉を辞書で調べてみると「経験や知識をもとにあれこれと頭を働かせること」とありました。小中学生の子どもたちでいえば「学校で習った知識や技能をもとに自分で考えていくこと」と言えるのかもしれませんね。

具体例としては、以下のことが考えられるでしょう。

国語 習った言葉の中から相手に応じた言葉を考えて選ぶ
算数 買い物の時に、支払う金額にあったお金を財布から取り出す
体育 各スポーツのルールに沿って運動し、「なぜルールが必要なのか」考える

例えば、2つ目の算数の例で考えてみます。子どもが500円のものを買いたい時、財布に100円玉が5つあったとしましょう。もし、子どもが「500という数字が分かる」という知識や技能のみを得ている場合、「500円玉がない=お金が払えない」と思ってしまうかもしれません。一方、思考力のある子どもは「今ある100円玉で支払うことはできるか?」と考えることができます。そうすると、たとえ100円玉5枚=500円という知識がなくても、無事に支払いをすることができる可能性もありますよね。

このように数字の認識だけでなく、日常生活での出来事を自分で考え、学校で習った知識やこれまでの経験と結びつけて適切な行動を取っていくことがゴールになります。そのゴールにたどり着くためにも「思考力」が必要となってくるのではないでしょうか。

これから先、私たちが想像できないほど時代も変化していくことが予想されます。子どもたちが将来、新しいものを目にした時に「習っていない」「分からない」で終わらず、自分の頭で考え行動するために必要となってくるのが「思考力」。

“子どもの思考力を育てるためには、子どもとどのような関わり方をしていきたいか”。2020年の教育改革は、そんなことを考えるきっかけを私たちに与えてくれているのかもしれません。

<監修:西村創(教育・受験指導専門家)>

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