テストの点数が悪かった場合に有効な子どもへの働きかけ方
テストは、子供のそれまでの努力が数字で可視化されるものです。そのため、悪い結果が出た際、つい熱くなってしまう親も少なくはないでしょう。この記事ではテストの点数が悪かった場合、子供にどう働きかけるべきなのかについて紹介していきます。
テストの点数が悪かった場合、怒るよりも結果の分析を
テストの結果が悪かった場合の反応は、子どもによって異なります。泣き出す子、気持ちの切り替えが早い子、あっけらかんとした子。その違いは性格による場合もあれば、環境による場合もあります。
私が見てきた限り、怒りっぽい親を持つ子どもは、なにかと思い詰めがちな傾向があると思います。親の顔色をうかがいながら毎回テストを受けています。
しかし、勉強とは本来、主体的に取り組むべきものです。親のためにやるものではありません。何かにつけて親の顔色をうかがう子どもに育てることは、子どもの今後の人生を考える上でも決して望ましいことではありません。
子どもの自尊心や自己肯定感を損なわないためにも、結果が悪かったといって怒るよりもテスト内容を分析し、成績アップに向けて何が必要なのか考えることを優先しましょう。
次の結果につなげるためのテスト結果分析
“失敗は成功の母”ということわざは、テストにおいても同じです。ミスには理由があり、その理由がはっきりすれば次回以降に活かせます。そもそもテストを行うのは、その時点で何を理解できていないかを明確にするためです。一度のチャンスしかない入試などは別ですが、それまでの学校などで行われる日々のテストは弱点を克服するための素材とするべきでしょう。
テストで点数がとれない理由は、子どもによってさまざまです。苦手な単元がある、ケアレスミスが多い、問題を解くにあたって優先順位をつけるのが苦手。このあたりが代表的なものでしょう。子供がどれに該当するのか、分析してみてください。
苦手な単元がある場合
徹底的な復習が必要です。わからなかった問題がすいすいと解けるようになるまで、やりこまなければなりません。もちろん、同じ問題をくり返し解き続ければ解き方自体を暗記してしまうので類題を探して挑戦します。
ケアレスミスが多い場合
見直しの習慣をつけましょう。問題文を読み飛ばす傾向がある場合は、意識的に最後まで読むようにします。
問題の優先順位をつけるのが苦手な場合
塾や学校に相談してみてください。基本的には解くのに時間がかかりそうな難しい問題を後回しにします。
成績向上のための選択肢を検討する
成績を上げるためにはいくつか選択肢があります。
ひとつはテストを通し自分の弱点を把握し、自力で克服していく方法。次に塾や家庭教師、通信教育などを利用して、成績を上げていく方法です。子どもによって最適な選択肢が何かは異なります。
勉強するのが得意で、わからない問題にぶつかっても、解説できる人間が学校や家庭にいる場合は、どこかに通う必要はないでしょう。しかし、それだけでは難しくなってきたら、塾や家庭教師、通信教育に頼るのも手です。
塾にはテスト対策から受験対策までさまざまなノウハウがあります。集団授業、個別指導、映像授業などさまざまな形態があり、自分にマッチするものを選ぶことが可能です。
家庭教師は、子どもに寄り添った手厚い指導が受けられます。
通信教育は自分のペースを崩さずに勉強を進めていくことができるでしょう。どの手段にもメリットはありますから、子どもにあった手段はどれか考えるようにしましょう。
テストの点数が悪いときは、子どもの抱える問題点を洗い出すチャンスです。どこを理解できていないのか、どうすれば理解できるようになるのか、一緒に考えてサポートしてあげてください。
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教育・受験指導専門家の西村創が主宰する「西村教育研究チーム」のメンバー、フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。 出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。