博多大吉が“生理の本”を出す理由「女性の身体について、僕たちは知った方がいい」
男性は生理に無関係…なんて思ってませんか? 最近、若者の中では「彼氏に生理を体験させてみた」「生理のときの彼氏の神対応」という動画が話題になっていて、生理に関心をもつ男性が増えています。今や生理は、性別や年齢に関係なく、みんなが知っておくべきことなのです。
ぼくたちが知っておきたい生理のこと
2022年10月7日、『ぼくたちが知っておきたい生理のこと』(辰巳出版株式会社)が発売されます。
漫才コンビ博多華丸・大吉の博多大吉さんと、産婦人科医・高尾美穂先生の対談が書籍化されたもので、「ぼくたちが」というタイトルからわかる通り、内容は男性も知っておきたい「生理の知識」について。
生理のメカニズムといった基本的知識から、生理痛やPMS(月経前症候群)によるメンタルの不調など生理にまつわる女性の悩み、男性と生理の関わり方、社会的な課題に至るまで、幅広く取り上げられています。生理について知りたい男性が、まず手に取る書籍としておすすめです。
なぜ博多大吉さんが「生理の本」を?
2018年からNHKの情報番組「あさイチ」のキャスターを務めている博多大吉さん。番組で、「生理」や「更年期」がテーマとして取り上げられたことが、生理や更年期について知るきっかけとなり、その中で「これは男性も知っておいたほうがいいぞ」と気づいたそうです。
また、生理にまつわるさまざまなコミュニケーションのズレは、男性に知識がなく想像力が欠如していることが一因だと思われたようで、「この本を通して少しでも多くの男性に生理のことを知ってもらえたら」という思いがあるとコメントされています。
みんなで知ろう!女性のからだや性のこと
今回のテーマとなっている「生理」に関しては、男性が知識を増やすことも重要ですが、同性である女性も「自分自身に起こっていることだから」と知った気にならないことが必要です。
実際、女性の上司に生理痛がひどく休暇がほしいと相談したら「たかが生理痛で休まないで、みんな我慢して働いているんだから」と言われた事例があるとも聞きます。生理痛やPMS(月経前症候群)は個人差が大きいので、同じ女性であっても完全に理解するのは難しいものです。
生理痛軽減のために低用量ピルを服用することも少しずつ浸透してきていますが、「ピル=避妊薬」イメージが強い世代もあります。例えば、娘が強い生理痛で悩んでいるとき、ピルが生理痛に効くことを知っていれば婦人科受診を勧めることができますが、知らなければ「痛み止め飲んで我慢しなさい」で済ませてしまうといったことが起こります。
女性特有のからだの仕組みについて知ることはもちろん、自分の世代の常識が今の常識ではない可能性があると認識することも大切なこと。
女性の社会進出が加速する中、女性の就労継続やキャリアアップに視線が向けられるようになり、女性特有の健康問題やからだの変化についてもメディアで取り上げられることが増えました。また、SNSの活発化により誰でも自由に情報発信ができるようになったことで、リアルな悩みを目にする機会も多くなってきています。
しかし、女性のからだや性についてはまだまだ課題が多いのが現状です。「望まない妊娠による貧困」、「不妊治療と就労継続」、「更年期症状による就労困難」など…。女性特有の健康問題やからだの変化は、良くも悪くもその女性自身の人生を大きく方向転換させてしまうのです。
博多大吉さんも言うように、性別や年齢に関わらず、全ての人が女性のからだや性について知ること、知ろうとすることが、これらを解決する第一歩になっていくのではないでしょうか。
・辰巳出版株式会社 博多大吉と産婦人科医・高尾美穂が「生理」について語り合う。書籍『ぼくたちが知っておきたい生理のこと』が10月7日に辰巳出版より発売。(PR TIMES)
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1997年生まれの25歳。4年生大学看護学部で看護師・助産師の国家資格を取得し、小児科、産科での勤務経験を経て助産師に。コロナ禍で一般の方以上に厳しい生活の制限を受ける中で、自分の人生や働き方について考え直し、ライターとしての活動をスタート。助産師の仕事と並行して執筆をおこなっている。