大手塾と中小規模の塾を比較してみよう それぞれのメリット・デメリットとは
「大手塾と中小規模の塾のどちらがよいのか」というのは塾選びの際のポイントのひとつです。それぞれに特徴があり、メリットもデメリットもあるので、いちがいにどちらがよいと言えないのが塾選択の難しさでもあります。そこで、塾を検討している保護者の方向けに、大手塾と中小規模、どちらの塾が我が子に合うのかを具体的に考えるヒントをお伝えします。
大手塾に通う上でのメリット、デメリットとはなにか
まずは大手塾について紹介します。
メリット
・豊富なデータおよびノウハウが確立されている
・使用しているオリジナルテキストのクオリティが高い
大手塾のテキストは受験までに重要なポイントを何度も復習できるように考えて構成されています。精度の高い受験分析ができていて、それが学習内容に落とし込めているのです。
大手塾のトップクラスに属すればたいてい一流講師の授業を受けることができ、テキストとの相乗効果によって理解が深まります。
また、大手塾は多くが交通の便のよい場所に位置しています。設備は大規模で自習をするにも不自由せず、何か知りたいことがあればすぐ参考資料を手にとることができるのもメリットのひとつです。
デメリット
・生徒の人数が多いため個々に手厚く見てもらうことが難しい
生徒数が多い大手の塾では、授業についていけなくなった場合、適切なフォローを受けられない可能性があります。分からない点は自主的に講師に聞きに行ける子ならば打つ手もありますが、消極的な子の場合、結局理解できずに大手塾のメリットを活かすことができないまま受講費を払い続けることになる可能性があります。
中小規模の塾に通う上でのメリット、デメリットとはなにか
次は中小規模の塾についてです。
メリット
・生徒の人数が少ないため、教室長や塾講師が生徒1人ひとりを認識して手厚く面倒を見ることができる
・生徒が授業についていけないことがあればすぐに気づき、臨機応変な対応をすることができる
保護者との連携も密な場合が多く、何かあれば今後について話し合いの機会をもってくれるでしょう。
デメリット
・塾によって指導力に大きく差があること
中小規模の塾選びでは、口コミ以外の情報はあまり得られない傾向にあります。そのため、入塾するまで内情がわからず多少のリスクが伴うことがあります。
また、地元での受験では高い情報収集力を発揮できる塾でも、ほかの地域のデータはもっていないケースがあります。設備も基本的に小規模であるため、自習室を利用したくても満室という可能性も念頭に入れておきましょう。
中小規模の塾は、よくも悪くも講師の指導力頼みです。講師やスタッフの能力によってメリット・デメリットの程度も変わってきます。
わが子に合っている塾は、大手塾と中小規模の塾のどちらか
大手塾のノウハウを活かすためには生徒の主体性が必須です。授業に耳を傾け、宿題や復習をし、目標に向かって邁進していかなければなりません。
ノウハウやデータに支えられた質の高い授業やテキストは、生徒の努力を受けて初めて活かされるものなのです。やる気のない子ども、大人しくて質問に行けない子ども、あるいは自己管理が苦手な子どもには大手塾のやり方は合わない可能性が高いでしょう。
その点中小規模の塾であれば、そうした子どものフォローにも対応できます。その代わり、生徒数が少ない塾では競い合う相手が少なく、相対的な視点のもちづらさはあるでしょう。
ライバルが多いほうが頑張れるという子には大手塾がおすすめです。クラス分けやテストで切磋琢磨していくことができます。
大手塾に通うにせよ中小規模の塾に通うにせよ、まずはその塾について知ることが大切です。体験授業や見学会、説明会に積極的に参加し、それぞれの塾の特性を知りましょう。子どもとの相性も見えてくるはずです。
大手塾と中小規模の塾にはそれぞれメリット、デメリットがあることは理解できましたか。両方をよく知り、自分の子どもにどちらが合うのかを見極めた上で塾探しをしてみてください。
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教育・受験指導専門家の西村創が主宰する「西村教育研究チーム」のメンバー、フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。 出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。