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2022.08.24

生理・精通・SNSの使いかた。親から子への「性教育」、高学年向け4つのキーワード

年々その内容が充実してきている「性教育」。学校の教育課程では詳しく取り扱われない分、家庭での取り組み方が子どもの知識や意識を高めていくことが重要になっています。
今回は、妊活サポート事業を行っている「ファミワン」が8月13日(土)にオンライン開催した「夏休みスペシャル!子ども性教育」の様子をレポート! 思春期に突入し、会話が少なくなってくる高学年のお子さんと、体や心について話す時間の参考にしてくださいね。

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オンラインイベント「夏休みスペシャル!子ども性教育」とは?

高学年向け・低学年向けにわけ、2日連続開催された(PR TIMES

本イベントは、性と生殖を専門としている臨床心理士・さやねえと、不妊症看護認定看護師・にっしーによるわかりやすく丁寧な解説で「性教育」を展開。当日は子どもメインで参加することができ、クイズ形式で楽しく学ぶことができました。

性教育は、2歳ごろから始めることが望ましいとされています。そのため学校教育だけでなく、ご家庭で取り組むことがメインになっています。しかし、しっかりと話しておきたいと思う保護者の方は多い一方で、家庭でいつ・何を・どのように子どもへ伝えればいいのかわからない、という声も多く聞かれます。

そこで本イベントでは、赤ちゃんが生まれる仕組みや、自分の体との付き合い方などをくわしく解説。また、PMSや夢精などについても性別を超えて学べる場となっていました。

当日の参加者は小学校高学年の子どもを中心に、中学生の参加者もおり、一人一人が高い関心を持ってクイズや質問に答えていました。

本記事では、セミナーで取り扱われた内容を、4つのキーワードに分類して紹介します。

子ども性教育1「第二次性徴って何? いつから?」

セミナーの最初に、プライベートパーツや第二次性徴など、子どもたちの体の中で、今現在起こっていることについての基礎を学習。

第二次性徴は、セミナーを聞いている子どもたちにとってはリアルタイムで起こっている変化の話。具体的にどういった変化が出てくるのかくわしく説明されました。

また、第二次性徴には個人差があり、変化のスピードは人それぞれだということにも触れられており、あくまで他人と比べることではないことにも言及。

小さなころからこういったことを知っておくと、いざ第二次性徴が始まったときに「毛が生えてる!」と誰かをからかったり、女性らしい丸みを帯びた体に対して「太ったから痩せなきゃ」と過剰に考えずにすむかもしれませんね。

子ども性教育2「PMS、精通って? 自分の体の扱い方は?」

異性の親にとって、月経(生理)のことや精通のことは説明が難しいもの。セミナーでは、初潮や精通がくる年齢の目安のほか、どんなときに精通が起こるのかということまで解説がありました。

セミナーでは「朝起きたらパンツが汚れていたら、自分で下着を洗おう」という具体的な説明も! 実際にセミナーを聞いていた男の子、そして男の子のママにとっても、大変参考になったのではないでしょうか。

女性の体については、生理が来ている女性の8割以上がPMSに悩まされた経験があることや、生理用品にはさまざまな種類があること、ナプキンの選び方や替え時などを、生理用品メーカー「ユニ・チャーム」の説明を交えて紹介。

イベントでは生理用品の実物を動画にまとめたものも公開されました。ママや女の子たちには日常的に触れる生理用品ですが、パパや男の子にとってはなかなか目にすることはないもの。互いの体の変化やその対応について知ることができる貴重な時間となっていました。

子ども性教育3「性には4つの種類がある」

高学年向けのセミナーでは、「性」についてもう少し深く取り扱われる場面も。

性別とは何かということを今一度クイズで問い掛けた後に、性には次の4種類があることの説明がされました。

  • 体の性(体の構造に基づく性のこと)
  • 心の性(自分の性自認のこと)
  • 性的指向(恋愛対象になる性別、性的興味をもつ性別のこと)
  • 社会的性(どのような姿でいたいか、ということ)

このように4つの性があるということを知ることで、例えば「赤ちゃんを産むのは女の人」という文章が、必ずしも正しいわけではなくなることを紹介。

このような視点は、大人にとっても新しい発見ですよね。体と心の性が一致しない人がいることを知ることで、これまで当たり前だと思っていたことが偏見であったり、知らず知らずのうちに誰かを傷つけていたりすることに気づきます。性についての知識の大切さに、改めて子どもたちも気付いたのではないでしょうか。

また、これまで自分の性に違和感を持っていた子が「私の4つの性はそれぞれこうなっていたんだ!」と気づくこともできるかもしれません。

子ども性教育4「自分を守るために必要な力とは」

最後に、子どもを取り巻く性犯罪にも言及。これは、低学年のセミナーで説明された「よいタッチと悪いタッチ」の話の発展バージョンのような内容となっていました。

近年、SNSなどを使った性犯罪が多発しており、その被害者になるのは中高生、中には小学生もいます。少し前に、人気YouTuberに「裸の写真を送って」と言われ、送ってしまった女子中学生がいたことは比較的記憶に新しいのではないでしょうか。

SNSなどでの被害の多くは、最初は優しい語り口で「あなたの味方だよ」「悩みがあるなら聞くよ」と距離を縮めてくるパターンが多いそうです。そうして心を許したころに「顔写真を送って」などと言い、写真を送ってしまった後は「もっと送らないとばら撒くぞ!」と脅してくるのだとか。

そういった被害に遭わないために、安易にSNSなどで写真をアップしないことや、もしも送ってしまったら、身の回りの大人に躊躇せずに相談するということが説明されました。

また、子どもがSNSでの被害に遭ったときには、大人は子どもを責めずに話を聞いてあげることが重要という話も。たとえ子どもが自ら写真を送ってしまったとしても、被害に遭った時点で子どもは「被害者」です。驚きや焦る心を押さえて、子供の味方となってあげられるといいですね。

高学年のセミナーでは、大人でも知らなかったことや、情報がアップデートされていない話題がたくさん出てきているな、ということを感じました。

子どもが健やかに、そして安全に生活するためには、性教育は避けては通れない「必修科目」です。性教育は難しい、何を話したらよいかわからないという保護者の皆さんには、ぜひ今回まとめた4つのキーワードを参考にし、おうちでも話題に出してみてはいかがでしょうか。

性に関すること、いつ・何を・どう伝えればいい? 低学年向け「性教育」の3つのキーワード
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取材協力/ファミワン

妊活に取り組む夫婦を支える、LINEを活用したパーソナルサポートサービス「ファミワン」 を展開。不妊症看護認定看護師や臨床心理士、培養士、NPO法人Fineの認定不妊ピア・カウンセラーなど、多くの専門家によるアドバイスを受けることができ、妊活を意識し始めたばかりのタイミングから、病院選びや治療中までのあらゆる過程をサポートしている。

2018年9月より、法人向け福利厚生プログラムを提供開始。また、自治体への提供としても、神奈川県横須賀市をはじめ、長崎県、東京都杉並区、群馬県邑楽町、青森県東北町、広島県三原市など、都道府県単位から中核都市、そして数万人規模の市区町村まで幅広く提供を行っている。

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