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2022.08.26

【中学受験の費用】年間約20万円で名門中高一貫校へ合格!内訳や節約した費用とは

中学受験を検討するとき、気になることのひとつが費用ですよね。6年生の場合、塾費用だけで200万円かかるといわれる中学受験ですが、年間約20万で中高一貫校に合格した親子もいます。どこを節約し、どんな受験ライフを送ったのか紹介します。

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※本ページはプロモーションが含まれています

今回の執筆者の家族構成

  • 父(執筆者):編集者、ライター、中学受験経験者
  • 母:グラフィックデザイナー、中学受験経験者
  • 息子(受験生):学校の宿題も嫌々取り組んでいた勉強嫌い。

中学受験の総額は一般的に200~500万円

中学図鑑」を運営するファルボが2020年に行った調査によると、小学4~6年の3年間に中学受験に費やす費用(通塾費、受験費用、入学金)は、世帯年収別に下記のようになっています。

世帯年収総額(万円)
800万円以上413.2
600万円以上322.0
400万円以上245.5
「小中学生の保護者の教育費負担に関する調査」ファルボ

上記の大半を占めるのが塾費用になりますが、同調査によると各学年の塾費用は下記のようになっています。

世帯年収小学4年(万円)小学5年(万円)小学6年(万円)
800万円以上63.874.9175.8
600万円以上45.568.9130.9
400万円以上28.059.0119.4
「小中学生の保護者の教育費負担に関する調査」ファルボ

ただし、中学受験にかかる費用はそれだけではありません。塾だけでは克服できない苦手教科のために家庭教師をつける家庭も少なくないほか、模試費用、問題集や参考書、通塾の交通費や食費、入学金なども考えると費用はさらにかさんでいきます。

ちなみに、受験費用は、私立中学1校あたりの受験料は2万3627円(※)、公立中高一貫校は2200円程度、国立中学校は5000円程度とされています。最近は1人当たり5~6校受験するといわれており、私立校を受験する場合、受験料だけで約14 万円。

さらに、合否が出るタイミングによっては、第一志望校より先に結果が出る第2、3志望校の入学金(約26万円※)も納入して合格を確保しておく必要があるため、場合によっては受験費用だけで100万円近く使う家庭もあるようです。

※:令和4年度 都内私立中学校の学費の状況

中学受験費用でお金が飛んでいくイメージ

塾なし、公立校で総額100万円以下

中学受験は課金ゲームと揶揄されるほどお金をかけ始めればきりがありません。ですが、今後の教育費や保護者の老後費用なども考えれば、中学受験に全集中をしてお金をかけるわけにはいかないですよね。

そこで、わが家の場合は、節約のためだけではないですが、学習塾に頼らず進研ゼミをメイン教材として中学受験を行いました。かかった費用は下記の通りです。

学年年間費用費用の概要
小学4年7万円進研ゼミ、文具
小学5年8万円進研ゼミ、問題集、文具
小学6年20万円進研ゼミ、問題集、文具、夏期講習、模試代、検査費(受験料)

受験の主軸は進研ゼミ中学講座

公立中高一貫校は考察・分析・思考系の記述式問題が多く、専門の傾向対策が必要です。幼稚園時代から続けていた「進研ゼミ」の「小学講座」には、オプションとして「中学受験対策教材 考える力・プラス 中学受験講座」という中学受験対策のコースがあり、調べてみると合格実績も十分、教材も専門的に特化していることからメイン教材に選びました。

講座の内容は、学校の進度にも合わせつつ、段階を踏みながら基礎から応用発展へと進んで行く流れです。「できない」「わからない」となっても解説が丁寧で小学生にも理解しやすかったため、どの教科も苦手意識を植え付けることなく、モチベーションをキープしやすかったです。

個人的には、進研ゼミのカリキュラムは塾で学ぶ内容と遜色はないと思っています。

問題集・参考書

問題集や参考書は、小学5~6年生で30冊程度購入しました。そのうち、繰り返し解くなどしてよく使ったのが15冊程度、1回解いて終わったものが10冊程度、子どもと合わず使わなかったものが5冊程度でした。

購入前にレビューなどをしっかり読み、もう少し事前確認をしておけば、購入冊数はもう少し減らせたかもしれません。

小6のときに夏期講習

通塾はしませんでしたが、算数の「単位や割合」、国語の「超長文読解」などテーマ別で受講できる夏期講習にスポットで参加しました。志望校に特化した勉強ができただけでなく、ほかの受験生の姿がいい刺激になり、夏以降の追い込み勉強へのやる気アップになりました。

模試を計4回受験

模試は6年生の7月頃から受け、10月までに全部で4回受験しました。1回5000円でトータル2万円でした。

そのほか

わが子が受験した公立中学の受験費用は2200円で、1校のみしか受験していません。ですが、願書をもらうための説明会に参加する交通費、願書用の写真、願書発送費(簡易書留で速達)などトータルで1万円ほどかかっています。

また、受験時の洋服や靴などにも1万円、そのほか、文具は5・6年生で合計2万円とほどかかりました。

入学金・授業料は公立中高一貫校のため必要なかったのも総額費用を抑えられた一因です。

以上が、わが家の費用ですが、改めて振り返ると、まだまだ費用は抑えられたなと思います。

塾なし中学受験のメリット・デメリット

いくら費用が抑えられるとしても、「中学受験=塾」というイメージをもっている人は多いでしょうし、不安もあることでしょう。

ですが、塾なし中学受験には費用面以外にもメリットはあります。一方、塾なし故のデメリットもあります。ここからは、こうした塾なし受験のメリット・デメリットについて説明します。

【メリット①】通塾する時間がかからない

塾に通う時間は意外と無駄になりがちです。塾なし受験の場合、移動時間も勉強に使うことができ、結果的に子どもの睡眠時間が増えます。

【メリット②】塾への送り迎えが不要

小学6年生になると塾の授業時間も長くなり、親が送り迎えをしなければならなくなっていきます。家庭の状況によっては時間のやりくりに苦労するケースもあり、親の精神的負担が大きいもの。その点、塾なし中学受験の場合、送迎の必要がないので助かります。

【メリット③】自分のペースで学習ができる

集団塾の場合、塾のカリキュラムについていくことが目的になってしまい、個人の苦手を克服することが難しい場合があります。ですが、塾なしの場合、その子が取り組みたい課題や問題を納得できるまで向き合うことができ、その子のペースで学習計画が立てられます。

【メリット④】家族の団らんが失われない

塾の授業時間が長くなると、夜ご飯が塾でのお弁当になり、家族で団らんする時間は少なくなります。ですが、塾なし受験の場合は、これまで通り家族で夕食を囲むことができ、受験生の子にとってもいいリフレッシュになります。

【メリット⑤】規則正しい生活を送りやすい

塾から帰宅するのが21~22時というケースは少なくありません。そこから学校の宿題や塾の復習などを行うため、慢性的な睡眠不足が心配です。しかし、塾なし受験の場合、規則的な生活ができて睡眠時間を確保できます。

【デメリット①】ライバルからの刺激がない

塾では同じ目標に向かって努力している仲間がいます。いい刺激をもらうことがモチベーション維持になることでしょう。その点、塾なし受験の場合、だらけてしまうこともあります。

【デメリット②】リアルタイムで質問ができない

塾では、分からないところはすぐに講師に質問することができます。一方、進研ゼミなどの通信教育でも質問することはできますが、タイムラグができることがあります。また、保護者にも子どもの質問に回答できる学力と時間は必要になります。

【デメリット③】面接対策が受けられない

塾では受験前に面接対策講座を行っていることがあります。志望校の過去の面接内容をもとにした面接対策ができますが、塾なし受験の場合、親による面接対策となるので緊張感もノウハウも不足しがちです。

【デメリット④】情報収集が大変

例えば、通塾していると模擬試験の種類や日程などの案内があり、割引がある場合もあります。ですが、塾なし受験の場合、そもそもどの模試を受けるのかというこをや、試験時期などすべて調べ上げる手間があります。

【デメリット⑤】過去問の解説が受けられる

過去問の解答に書かれている解説には、分かりにくいものもあります。塾なし受験の場合、親が解説をしなければならず、親の学力に委ねられます。

塾なし中学受験で親子で勉強している様子

中学受験の費用を抑える方法

中学受験の費用をできるだけ抑えるためには、塾なし受験が圧倒的におすすめです。

ただし、塾なし受験を選択するといっても、完全に問題集と参考書だけでは専門家不在になるので進研ゼミのような実績のある通信講座を受講することをおすすめします。

また、費用は効果との兼ね合いで測るものだと思います。中学受験の目標は誰しも「合格」だと思います。できるだけ費用は抑えつつも、合格に向けて必要だと感じたらオプションを加えていくことも大切です。

追加費用が発生したら、別の無駄なところがないかとチェックして予算とのバランスも考えてみてはいかがでしょうか? 

塾なし中学受験は学習進捗に関して親の管理がポイントになってきます。親も子どもに寄り添って、しっかりと伴走しながら本番の試験を迎えてください。

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塩崎満浩

広告代理店・編集プロダクションを経て、現在フリーのライター・編集者。息子の中学受験の際、「塾なし」・「家庭学習」を中心としたスタイルで挑み合格。塾はお金も時間もキツイそんな想いから、最小限の投資で最大の効果を狙う家庭学習をとことん極める。フリーのライター・編集者業の傍ら、オンラインで作文教室や学習相談なども実施。

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