【塾なし中学受験】進研ゼミと問題集で名門公立中高一貫校に合格した勉強法とは
中学受験は興味があるけど、拘束時間が長くて、子どもへ負担の大きそうな塾はちょっとこわい…。そう考える家庭も少なくありません。今回の記事を手掛けた塩崎さんは、塾なし受験の成功者。進研ゼミを中心とした家庭学習で、公立中高一貫校受験に合格した勉強法、学習スケジュールを紹介します。
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今回の執筆者の家族構成
- 父(執筆者):編集者、ライター、中学受験経験者
- 母:グラフィックデザイナー、中学受験経験者
- 息子(受験生):学校の宿題も嫌々取り組んでいた勉強嫌い。
小4から進研ゼミで受験勉強をスタート
息子が小学4年生の8月、家族で話し合い中学受験をすることにしました。このとき、中学受験経験者である私たち夫婦の見解は、塾はお金がかかるし、通塾の時間ももったいない。塾の課題が多いと、苦手の克服や得意を伸ばしにくいから家庭学習一本で挑むと家族で決めました。
そこで、教材に選んだのが「進研ゼミ小学講座」の「中学受験対策教材 考える力・プラス 中学受験講座」です。進研ゼミは、教材がわかりやすく、当時では珍しく動画による授業も始めていました。そしてなにより、多数の合格者実績を輩出している実績が決め手です。
そして、息子が小学4年生の2月から進研ゼミを使った受験勉強を始めました。志望校の受験は毎年1月中旬だったので、受験本番まで2年を切ったタイミングでのスタートです。
進研ゼミで中学受験を勝ち抜く方法
進研ゼミを主体とした中学受験で息子が合格できた理由は、「中学受験対策教材 考える力・プラス 中学受験講座」の教材の質が高いということだと思います。具体的には下記の3点が中学受験に効果があったと思います。
「中学受験対策教材 考える力・プラス 中学受験講座」がいい3つの理由
- トップクラスの中学受験生が問題が解けそうで解けないちょうどいい難しさ
- 段階を追って基礎から応用発展へ進めるから、常に「できた」という達成感がある
- 解説がわかりやすく間違いやすいポイントも書かれているので、解き直しがしやすい
「進研ゼミ小学講座」のおかげで、よく分からないまま答えが合っていたからおしまい、ということはなく、きちんと理解して解き切るという姿勢が身に付きました。
ただし、いくら良い教材だからといっても、1回解いて間違ったところを解きなおす程度ではもったいないと思います。
わが家では「進研ゼミ小学講座」をメイン教材にしていたので下記の方法でとにかく何回もやりこみました。
合格を引き寄せた「進研ゼミ」活用法
- テキストが届いたら取り組む前にコピーを取る
- 初回は直接テキストに書き込んで解く
- コピーをノート①に貼って、ノート②に解答や途中式、考え方を書きながら再度解く
- ノート②で間違えた問題を、ノート①のほうにバツ印をつける
- バツ印をつけた問題は、時間を空けてもう一度解き直す
このバツ印のついている問題は、土日や連休など時間のある時に徹底的に解きな直しました。間違えた問題こそ大切であり、重点的に解き直して実力の底上げをしていきました。
進研ゼミはちょうどいい難しさで、初回ではできない問題が4割ぐらいあり、解き直し作戦がとても効果的な教材でした。
また、進研ゼミの提出テストを採点する赤ペン先生の指導方法は、保護者が見習いたい点が多く、参考になりました。
赤ペン先生は間違いを”ほめて伸ばす”指導方法です。間違っても「惜しい!」「もう少し!」といったポジティブな掛け声をくれます。保護者は子どもが間違えると、「何でできないの?」と怒りたくなりますが、怒ったところで学力は伸びませんし、子どものやる気を失わせます。
赤ペン先生の存在は、家庭学習のみで戦う私たち夫婦のにとっても指導法の先生でした。
受験までの学習スケジュール
塾は勉強時間がイメージつきやすいですが、家庭学習の場合は想像がつかないかもしれませんね。平日や土・日曜にどのような勉強量・学習ペースで取り組んできたのか紹介します。
小4、小5の学習スケジュール
小4、小5はまだ受験への意識が高くなく、ストイックな状況ではありませんでした。
平日のスケジュール
- 午前6時頃に起床、朝食の7時まで漢字や計算問題、算数の問題集
- 午後15時30分頃に学校から帰宅後、16~17時は学校の宿題
- 17~18時30時は進研ゼミや算数・国語の問題集
休日のスケジュール
- 午前6時頃に起床、朝食の7時まで漢字や計算問題、算数の問題集
- 朝食後の午前8時~正午まで進研ゼミや解き直しをメインに勉強
以外の時間は好きにに過ごしていました。ゲームをすることが多く、就寝は20時頃で受験勉強にかけた時間は平日は2時間30分、休日は4時間ほどだったと思います。
当時、進研ゼミは日々の勉強のペースメーカーのような役割を果たしていて、コツコツ進めて終わらせていくスタンスでしたが、進研ゼミのおかげで学習習慣が定着したと思います。
また、5年生からは初回のみ親が丸付けをし、採点後は保護者が解説をした後で本人にも解説テキストを読み込ませていました。
小6の学習スケジュール
小6になるとさすがに子どもが自ら「ゲームを禁止にする」と宣言しました。
平日の学習スケジュール
- 朝は5時30分に起床して6時まで計算・漢字問題。7時まで進研ゼミと下剋上算数(問題集)
- 16時ごろに学校から帰宅し、16時30分から18時まで進研ゼミと算数と国語の問題集
- 20~21時まで単語帳を使って暗記や歴史漫画を読む。21時になったら就寝
学校の休み時間に宿題の大半を終わらせているので、家に帰ってからはその残りの宿題を30分ほどで終わらせていました。
休日の学習スケジュール
- 朝は5時30分に起床して6時まで計算・漢字問題。7時まで進研ゼミと下剋上算数(問題集)
- 8時~正午まで進研ゼミや下剋上算数・国語の長文読解を中心に勉強
- 14~18時まで解き直しを中心に勉強し、たまに理科と社会の問題集
- 20~21時は、暗記ものに取り組む
受験勉強にかけた時間は平日は4時間、休日は10時間30分程でした。
小6になると進研ゼミも問題の難易度が高まってきており、解き進めるのに時間がかかっていました。学力がついてくると、子どもの中に驕りが出てきますが、進研ゼミが「まだまだ難しい問題があるよ」と毎月適度に難問も織り交ぜた教材を送り続けてくれていました。
おかげで、息子は教材に飽きることなく高いモチベーションで受験勉強に挑み続けられました。
また、解説を読んでも子どもが理解できない難問もあり、応用・発展問題は親も解いて息子に授業形式で解説をしていました。
進研ゼミを暗記するほど解き、問題集も購入
進研ゼミに加えて、さまざまな問題集や参考書の力を借りて合格を勝ち取りました。ここではそんな問題集や参考書の選び方やおすすめを紹介します。
問題集の選び方、活用法とは
進研ゼミだけはやりこみすぎて答えを覚えてしまうほどだったので、別の演習用問題集が必要でした。ちょうど5年生の夏ごろに必要だと感じて買い足し始めましたが、6年生の夏以降は、新しい問題集を買い足すことはやめて、効果的だと感じる問題集だけに絞り込んで何度も学習しました。
【使える問題集①】「下剋上算数」産経新聞出版
計算から文章題、図形までが1セット10問で100セット用意された問題集です。毎回の学習内容が計算だけや文章題だけといった風に偏っていないので、幅広いジャンルを均等に学習できます。
10問を10分で解くように設計されており、ストップウォッチを使いながら時間も意識して取り組んでいました。
【使える問題集②】「中学入試 最高水準問題集 国語 」文英堂
長文読解が苦手だったので、難しめの論説文が掲載されている本書を購入しました。論説文以外にも随筆、短歌や句、漢字などの幅広いジャンルの問題で構成されています。論説文だけを繰り返し解いていましたが、本文自体が息子には難しかったようでした。
また国語の問題集は解答しか付いていないものが多かったのですが、本書は解説が丁寧で分かりやすいのが最大の特徴です。正解していてもきちんと解説を読んで理解を深めたくなる、そんな問題集です。
【使える問題集③】「わかる理科 」旺文社
理科は教科書を読み込んで勉強していましたが、6年生になったころ、教科書が4年生・5年生・6年生と多く使いづらくて悩んでいました。
書店で立ち読みをした中でも、幅広い学年の理科の内容が1冊にまとまっていて、わかりやすかった本書を購入しました。
テーマごとに調べやすく、索引から逆引きもできてとても使い勝手がよい本です。本書は単元ごとにまとめ問題があり、学んだことが身に付いているか確認できます。解説もわかりやすい問題集付き参考書です。
【使える問題集④】「分析力で合格! 公立中高一貫校適性検査問題集」朝日学生新聞社
社会の記述式問題は進研ゼミでも対応してくれていましたが、もっと演習をしないといけないと考え本書を購入しました。
長文の問題に対して、グラフや図、数値データをもとに読み取れることを分析して考えを書くというものです。
実際の公立中高一貫校の適性検査で出題された問題ばかりが掲載されており、実践感覚で緊張感をもって取り組めました。解き方のアプローチや考え方の組み立て方など解説がとても充実しています。
夏期講習、模試もピンポイント活用
塾なしとはいえ、小6の夏休みはスポットで夏期講習に参加しました。
夏期講習ではその塾に通っている生徒がほとんどで、各小学校のエリートのような子どもたちばかり。授業は親も観覧できたのですが、私が見ても難しいと思う問題に挙手で答えられる子ども達が多くとても驚きでした。
息子はこの状況に落ち込むのではなく、とても刺激を受けて、もっと頑張ろうというやる気になったようです。今思えば自分よりも「できる同級生たち」に出会えたことで、小6夏以降のモチベーション維持にも繋がったと思います。
また、夏期講習中の塾主催の模擬試験をはじめ、複数回、模試は受けました。実践感覚が身に付き解くべき問題と捨てる問題を決めたり、適正な時間配分ができるようになりました。
また、模試は受けて終わりではなく、進研ゼミや問題集と同じように解き直しをして、理解することも大切だと思います。
親のサポートで塾なし中学受験は合格できる
塾なしでも中学受験は問題なく戦えますが、それは親のサポートがあるという前提だと思います。教材を与えて、子どもに勉強しなさいと命令するだけでは戦えません。せめて子どもができない問題は親も解くという、親の参加がとても大切だと思います。ぜひ家族一丸となって、中学受験に本気で取り組んでください。
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広告代理店・編集プロダクションを経て、現在フリーのライター・編集者。息子の中学受験の際、「塾なし」・「家庭学習」を中心としたスタイルで挑み合格。塾はお金も時間もキツイそんな想いから、最小限の投資で最大の効果を狙う家庭学習をとことん極める。フリーのライター・編集者業の傍ら、オンラインで作文教室や学習相談なども実施。