塾の自習室を上手に活用するために子どもに伝えておきたいこと
自宅ではなかなか勉強に集中できない子どもにとって有効に活用すれば成績アップに強い味方になるのが塾の自習室。保護者も「自習室で勉強してくる」と言われると順調に勉強できているのだろうと安心してしまいがちですよね。しかし、場合によっては意外な落とし穴が待ち受けているんです。この記事では、自習室での学習を効果的なものにするための方法について紹介します。
自習室での勉強で起こりがちな問題とは
そもそも塾の自習室は、本当に集中して勉強できる環境なのでしょうか。塾は同世代の子どもたちが集まる場所でもあり、実際には私語厳禁をはじめとする基本的なルールが守られていないケースがあります。
とりわけ授業後に自習室で勉強をする場合、授業が終わった安心感から私語が多くなる傾向があります。表立っておしゃべりしていなくても、ノートを使ったやりとりや、回し手紙に興じているケースなど、子どもがやり取りを楽しむ方法はいろいろあります。
逆に、マジメに勉強しているつもりでも非効率な時間になってしまこともあります。例えば、分からない問題にぶつかった際、講師に質問に行けばよいところを子ども同士で解説し合いお互いの時間を浪費するといったケースです。
質問する分にはよいとしても、質問されてばかりだと、自分の勉強が進まず成績アップに結びつきません。もちろん眠ってしまうという落とし穴もあります。眠っているだけで自習時間を終えてしまう子どもは珍しくないんですよ。
自習室で勉強を始める前に準備しておきたいこと
自習室を使用する前に、一定の準備をして効果的な勉強をできるようにさせましょう。
どういうことかというと、まず、その日に取り組む内容を最初に決めさせるのです。勉強内容を子どもだけに決めさせると、得意な単元ばかりやりこんで満足してしまうということが起こりがちです。一緒に考えて宿題や授業の復習を必ず組み込んでおいてください。
家庭学習でわからなかった問題にもマークをつけておき、講師のところへ質問にいかせましょう。さらに、その日のノートはその日のうちに親がチェックするようにすれば、子どももいい加減な勉強はできません。
また、友達との私語や回し手紙、質疑応答などは、迷惑行為であると説明しておきましょう。自習室がどういう場所なのかを改めて親子、また塾と共有しておきます。
ほかの子どもにそうした行為をされたとき、き然と拒否できる姿勢が求められます。睡眠時間も日頃から十分にとるよう心がけ、居眠りをしなくて済む健康的な生活サイクルを目指してください。
塾に協力を頼んでおきたいこともある
塾と保護者と生徒の三者で連携し、短期的、長期的な学習スケジュールを組んでおきましょう。効果的な勉強をするためには、その日やるべき内容が明確であることが大切です。場当たり的に決めるのではなく目標までに必要な学習内容を検討し、日割りで落とし込みます。やり遂げれば達成感を感じられるはずです。
また、わからない問題があれば講師が対応する旨を改めて声かけしてもらい、生徒間での質疑応答は禁止にします。
時間を一方的に奪ったり奪われたりすることが、いかにマナーに反しているか、呼びかけてもらいましょう。自習室が目配りしにくい場所にあるなら、講師に見回りをしてもらうことも大切です。
塾に協力を求めることに気が引けるという保護者も多いでしょうが、塾にとってそうした意見は貴重であり、無視できないものです。そもそも塾は一定の実績をあげなければ集客につなげられません。そのため、生徒が勉強しやすい環境を実現することが不可欠なのです。
自習室での勉強を効果的なものにするには、親子の協力だけでは難しいです。塾とも連携し、よりよい環境づくりをめざしましょう。問題が発覚した際には、気軽に塾に相談してみてください。塾の信頼のためにも、力を入れて対応してくれるはずです。
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教育・受験指導専門家の西村創が主宰する「西村教育研究チーム」のメンバー、フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。 出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。