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2019.04.22

半分以上の先生が過労死ライン! 中学校の先生の忙しすぎる日常

中学校の部活動に関わる先生の多くは、過労死ラインを越える勤務をしているという報道をよく見ます。強豪校であればあるほど先生の負担も大きくなるようです。部活動の有無に関わらずとても忙しいという中学校の先生は、普段どのような仕事をしているのか、調べてみました。

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出勤時間は朝練次第?

まず、小学校とは異なる点が朝の出勤時間です。 朝練のない生徒は、8時から8時30分ごろまでの間に登校してきますが、 朝練がある場合、当然顧問の先生はその前に出勤していなければなりません。

門を開けたり、生徒を迎えるための準備をすることはもちろんですが、朝練の欠席や遅刻の連絡など保護者から電話がかかってくることもあります。 校長先生が毎朝正門で「おはよう」と声を掛けてくれる学校も多いでしょう。あいさつする生徒の様子から、何か変化はないかと、いつも観察してくれているそうです。

また、高校受験の際に重要な「内申点」には、3年間無遅刻・無欠席がプラスポイントとなる学校も多く、遅刻になりそうな生徒に指導したりします。 中学生は「朝練⇒学校⇒部活動⇒塾」と22時ぐらいまで帰宅しない生徒もたくさんいます。 自宅学習も行うとなかなか十分な睡眠時間がとれず、寝不足気味で遅刻につながることも多いようです。

授業は教科によって教える先生が替わる

小学校の先生とは異なり、教科ごとに教える先生が替わります。 国語は○○先生、英語は○○先生と各学年で各教科の専門の先生が教え、テスト作成も行います。 クラス数が多い場合は教科ごとに学年2名で分けて教えています。

そのような場合には、1人の先生に偏らないように、前期はA先生が教え、後期はB先生が教えるというような交代制にすることが多いようです。 テスト問題はA・Bの先生が共同で作成します。美術や音楽、技術、家庭科などは3学年全生徒に1名で教えることが多く、他の教科よりも授業数が多くなったり、テスト添削の負担が大きくなっています。

もちろんクラス担任はいますが、教科ごとにたくさんの先生が生徒の様子を見ることになるので、生徒の変化に気づきやすくなるといいます。 ただし、そのようなきめ細かい配慮をするためには先生間の情報共有が必要なので、各学年または全学年で定期的に共有の会議を設けているようです。

授業の空き時間は何をしているの?

小学校とは異なり、休み時間に生徒と遊ぶことは少ないです。 1授業の時間が50分と小学校(45分)よりも長くなり、休み時間も移動と次の授業の準備程度の時間しかない場合も多くなります。 給食がない学校(お弁当などを持参)でも、昼食は教室で生徒と一緒にとっている学校がほとんどです。

その代わりに、教科ごとに教えているため、授業の空き時間ができます。 とはいっても、大体1日に1授業分程度です。(クラス数と先生の人数、教科によって異なります。) その時間を活用して、授業で使用するプリントを印刷したり、授業準備、クラス通信などを作成します。 クラス通信の発行枚数に決まりはないのですが、日常の生徒の様子を保護者に伝えるためにはとても重要なツールなので、時間があれば何枚でも作成しようとする先生も少なくありません。

中学生の子どもをもつ保護者の方は共働きをしていることも多く、小学校ほど保護者が学校へ来ることは少なくなりがちです。 そのため、クラス通信などを通じて子どもの様子を伝えてあげたいと考えているようです。

部活動は何時まで?

授業が終われば部活動の時間となります。 スポーツ系の部活動ではほぼ毎日、文化系の部活動でも吹奏楽部などは同じようにほぼ毎日行います。 平日は、生徒の最終下校時間まで行います。最終下校時間は日が落ちて暗くなる時間が早まる冬季、夏季など季節によって異なり、行政によって決められています。 よって、どんなに熱心な部活動でも平日には練習の時間が短く、その分土日に練習することがあります。

また、土日には他校との練習試合や大会などが開催されることも多く、引率する先生は、ほぼ休日がなくなってしまいます。 基本的に先生はどこかの部活動に関わっています(人数によっては数人で担当することもあります)。

学校側では、空き教科にポイントを置き配置します。部活動にポイントを置き配置することはないので、担当する部活動をやったこともない先生となる場合があります。 たとえば、バレーボールをやったこともない先生がバレーボール部の顧問になるなど、先生によっては心身ともに負担が大きくなることもあります。

半分以上の先生が過労死ラインを超えている?

文部科学省が発表した「教員勤務実態調査(平成28年度)の集計について」によると、過労死ラインといわれる週20時間以上残業をしている中学校の先生は57.7%だそうです。

半分以上の先生がギリギリのところで頑張ってくれていることになります。 それでも多くの先生は、子どものことを思えば負担に感じないとのこと。 ぜひねぎらいの言葉を!

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丸美子

教育関係のボランティアや学童保育に関わってきた経験をもとに、教育や子育てについて、タイムリーな情報を発信していきたいと思います。私自身も現在2人の子育て中です。子育てにおいて経験してきたことが、現在子育て中のお父さん、お母さんのお役に少しでもなればと思っています。

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