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2017.12.30

本当にAIやロボットに仕事が奪われる?変化する時代に必要な知恵とは

ロボットやAIによって今ある仕事の「47%」は失われ、現在の小学生が大人になったとき「65%」が現在存在しない職業に就く、という予測があります。そのように変化する時代を生き抜くために、子どもたちはどう向き合っていくべきなのでしょうか。

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将来、どれぐらいの仕事がなくなるのか

「47%」これはオックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が予測した「20年以内に機械によって代行される仕事の割合」といわれています。ロボットやAIによって今ある仕事の約半数は失われるというもので、一時期大きな話題になりました。
具体的には、スポーツの審判、電話オペレーター、レジ係、ホテルの受付、訪問販売員など702の職種が挙げられていました。

さて、これで私達人間は労働から解放される、悪い言い方をすれば失業していく、と考えるのは少し短絡的かも知れません。

30年前の世界はどうだった?

今から30年前になれば、まだNTTドコモは存在しません。(設立1991年)
要するに携帯電話は普及していませんでした。いわゆるIT企業もほとんど見られませんでした。そしてCDがLPレコードの売上をようやく超えた時代でもあります。
そこから携帯電話が一気に普及し、人々はモバイル空間でのコミュニケーションを行なうことが主流になって電話ボックスは姿を消し、レコードはCDに代わっていく中でレコードの針を作る会社は無くなっていきました。人々の生活スタイルや各業界、産業の構造も一気に変化していきました。
この例に限らず、大きな変革の中で確実に無くなった仕事があったはずです。しかし、人々は大失業時代を迎えていたでしょうか。

65%の意味を読み解く

「65%」これはデューク大学のキャシー・デビットソン教授が予測した「現在の小学生が大人になったとき、今、存在しない職業に就く割合」です。科学的な根拠がある数字ではなさそうなのですが、実際に多くの割合の子ども達が今存在しない職業に就くことでしょう。なぜなら、ロボットやAIによって多くの仕事が代行されるからです。

この意味は歴史が物語っています。これまでも社会が変化し、産業の構造が大きく変わって多くの仕事が無くなっても、新しい仕事が生み出されて結果として昔は存在しなかった職業に就いていっているのではないでしょうか。
システムエンジニア、携帯ショップ店員、Webデザイナーなど、その時代に合わせてこれまで存在しなくても時代に必要とされる仕事が生み出されてきたのです。
「65%」の意味はそういうことなのではないでしょうか。

これからの時代、成功する人とは

では、私達は楽観的に考えていれば良いのでしょうか。実はそれも違うのだと思います。
例えば、IT企業や携帯会社が大きな成長を遂げ、そこで成功した人はどんな人なのか。何のスキルもない、普通の人が大きな成功をしました、という訳ではなくプログラミングや通信技術などに精通した人物が時代のニーズに乗って成功をしてきたのではないでしょうか。
要するに、時代に合った技術や能力を持ち合わせている人が成功するということです。

では、これからの社会ではどうなっていくのでしょうか。
ロボットやAIが発展していくことによって、単純労働から人間が解放されることでしょう。そうなると、創造性が要求される仕事やロボットやAIそのものを制御したり制作する技術や能力がある人が時代を築いていくことになり、収入もそういった人々の集中する構造になることでしょう。

新しく生まれる仕事は何か

そうした時代の中で新しく生まれる仕事は何か。残念ながら予測は難しいかも知れません。
ただ、単純に考えるのなら、2つに分類されるでしょう。
1つ目はロボットやAIを生み出し、管理するエリートとして分類される仕事。
そしてもう一つは、そうした一部のエリートの生活を豊かにするための仕事。育児のサポート、料理代行、ハウスキーピングなど、特別なスキルを要求される訳ではないので、低賃金となり所得の格差がますます広がっていく・・・。

あくまでもこれは極端な推測なので、事実とは異なるかも知れませんが、多くの仕事がロボットやAIに代行された後には人間に求められる役割が変化し、新しい仕事へと置き換わっていくという歴史を繰り返していくということだけは確かなのではないかなと思います。

変化する時代を生き抜くために

変化する時代を生き抜くには、ロボットやAIの発展はもう止めようがありませんから、そうしたテクノロジーとどのように向き合い、活用し、共存していくのか、ということに知恵を巡らせていくしかありません。
いたずらに敵対したり、目を背けたりしていると、より時代の変化に乗り遅れて、本当に一部のエリートの生活を支えるために働くというヒエラルキーの最下層から出られなくなるかも知れません。
そうならないために、自ら考え、学び、新しい技術を取り入れながら取捨選択していく知恵を培っていきたいですね。

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諸葛 正弥

大手進学塾で長年指導を行ない、2007年に「イラスト図解でわかるプロ教師力アップ術55」(明治図書)を出版。教育委員会・各種学校などで教員研修を行ないながら、私立中高一貫校の学校改革などを手掛けている。また、「ロボット教室」や「学習教室まなび-スタイル」の運営、「よい子を育む家」の監修なども行ない、教育について幅広く活動を行っている。

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