教育は未知にあふれている

ソクラテスのたまご

2019.03.11

【アンガーマネジメント③】忙しい朝の親子バトルを防ぐための方法とは?

先月から始まった連載記事。みなさん、アンガーマネジメントのトレーニングを続けていらっしゃいますか? 前回の記事【アンガーマネジメント2】では、イライラしたときに、とっさにできるトレーニングを紹介しました。今回は、朝から子どもとバトルになりそうなときの対処術についてお伝えします。怒りに振り回されず気持ちよく1日を始めましょう。

  • rss
  • google
  • bing
朝の怒りは家族全員の1日の始まりが悪くなる

ダラダラ、グダグダしている子どもに対して、イライラが募ってしまうことってありませんか?朝から気持ちよく一日を過ごしたいはずなのに、言い合ってしまい気持ちもげんなり…。

 

でも、ちょっと待ってください! 朝のケンカは極力避けた方が無難です。ムシャクシャして思わず誰かに八つ当たりをしてしまいトラブルになることも。大人も子どももこれは同じ。実は怒りの感情は上から下に、言いかえれば強いものから弱いものへと流れるという性質があります。親から子ども、子どもも上の子から下の子、あるいは外で言いやすい人にぶつけてしまいやすいのです。怒りの感情を連鎖させないことが大切です。


まず言い合いになりそうなときには、前回紹介した、とっさにできるトレーニングを試しましょう。とにかく、とっさに言い返す仕返すことは、絶対にしてはいけないことですよ。

 

 

【テクニック1】穏やかに演じる

お子さんが就学すると朝一緒に過ごす時間というのは、それほど多くありませんよね。短い時間であるがゆえに“遅刻しないかしら?”“やる気が無くて大丈夫?”と焦りや心配の気持ちが先に出てしまうとも言えますが、逆に短い時間だからこそ「バトルを避ける」対策がとりやすいのです。今日は3つのテクニックを紹介しますね。

 

「24時間アクトカーム」というテクニックがあります。“アクト”は演じる、“カーム”は穏やかにという意味。本当の気持ちはどうであれ、24時間徹底して穏やかに演じるのです。

 

本来は24時間穏やかに演じ続けて欲しいのですが、あまりにもイライラが募って「やっていられない!」という心境の人もいると思います。それでも、せめて朝の時間帯だけでも穏やかに演じてみましょう。

 

24時間に比べて、朝の時間はわずか1、2時間。朝、目が覚めた瞬間から、何があろうとも表情や言葉、態度など穏やかに演じてみるのです。“過去と他人は変えられないけれども、自分と未来は変えられる”といいます。自分の行動を変えてみることで周りが変わっていくはずです。

 

 

【テクニック2】その場を離れてみる

イライラをやり過ごすテクニックも大切ですが、頭に来ていてなかなかな冷静になれないときは、その場を離れること(タイムアウトという方法)もオススメします。

 

その場を離れるといってもNGなのは、「捨てゼリフを吐く」「大きな音を立てて立ち去る」こと。怒りの爆弾を落として出ていってはいけません。子どもが小さいときは、トイレに一時避難をするというのもOK。

 

ただし、気をつけて! 私は息子が2歳の頃だったでしょうか…あまりにもイタズラが過ぎて気分転換のためベランダへ出たら見事に鍵をかけられてしまい下のロックが壊れてしまったことがありました。外へ出るなら鍵は持って外に出るべし。経験上、小さな弟や妹がいる家庭であればタイムアウトは室内が無難です。

 

 

【テクニック3】怒り度数を頭でイメージする

怒るとき、怒りのスイッチはONかOFFになっていませんか? 

 

本当のところ、感情には幅があります。イラッとしたときは、頭の中で温度計をイメージしてみましょう。「今のイラッとレベルはどのくらい?」と、怒りを10段階で考えてみましょう。怒りの感情を数値化することで扱いやすくなります。

 

例えば、子どもに対するイライラ例でみてみると…(※数値は一例です)

天気がいいのに長靴を履くときかない→イラッとレベル“2”

イヤイヤしてご飯を食べない→イラッとレベル“4”

服を脱ぎ散らかしている→イラッとレベル“3”

 

大切なのは、その出来事“だけ”を考えて数値化をするということ。いつも何度も怒っていることはどうしても加算されて高くなりやすいものです。そうすると本当はレベル3くらいの出来事だったのに、何度も言っていることだからとレベル10で強く怒ってしまった…なんていうことが起きます。こちらの記事でも紹介しているように強度が高い怒りはNGですよ。

 

4、5歳になられば子どもでも3~4段階(信号のように赤・黄・青のイメージでもOK)で怒りのレベル分けをすることができるようになります。これができると急にキレたり、逆に気持ちをガマンしたりすることを防ぐことができるんですよ。

 

そして、怒りの度数が分かった後は、怒りの温度を高いままにしない!ということも大切です。どうすれば怒りメーターが下がるか(気持ちが落ち着くか、満足するか)を考えて実際に「4秒吸って6秒吐ききる」「ストレッチ」など落ち着く方法を子どもと一緒にやってみるというのもオススメです。

 

今日からできることを少しずつトレーニング。アンガーマネジメントにレッツトライ!

 

 

長縄史子

長縄 史子

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会(東京)アンガーマネジメントシニアファシリテーター。子育てや教育・福祉・司法関係において、心に触れる実践的なアンガーマネジメントを伝え、一人一人が大切にされる教育社会を目指して怒りの連鎖を断ち切るために活動を続けている。著書に「マンガでわかる怒らない子育て」(永岡書店)「イラスト版子どものアンガーマネジメント~怒りをコントロールする43のスキル」(合同出版)などがある。 https://www.angermanagement.co.jp/

\ SNSでシェアしよう /

  • rss
  • google
  • bing
  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう

    最新情報をお届けします